第77回清麿会に参加させて頂きました
昨日11/14は源清麿の命日でした。
清麿がなくなったのは1854年(享年42歳)ですので、今年で170年とのことです。
そんな清磨の命日にあたる日に「第77回 清麿会」に参加させて頂きました。
施主はつるぎの屋さんが行われています。
場所は四谷の宗福寺です。宗福寺は全国にいくつかあるようなので、Googleマップでは「源清麿の墓」と検索した方が引っ掛かりやすいです(豆知識)。
今年も鑑賞刀が並びました。
数はうる覚えながら栗原信秀(短刀1振、刀3振)、正行銘の清麿(天保年紀の注文打ち大小1腰、刀2振、短刀1振)、清人(刀1振)、真雄(筑紫薙刀1振)、現代刀(昭和期)の清麿写(刀1振)だったでしょうか。
特に個人的に魅入られたのは大小の大の正行銘の清麿で、地刃が殊更冴え、丁子風の刃の中には長い金筋がびしびしと一面に入っていました。
一方で小の方は直刃に比較的近いのたれ刃で、少し落ち着いた作に見え同時期かつ同じ注文打ちにも関わらずこれだけ異なる作風を作る清麿という人物にも益々興味が出てきます。注文の要望だったのかもしれません。
また大切先の正行刀もあり、こちらもやはりその姿から如何にも新々刀期の覇気が伝わってきます。新々刀期のものを今後手に入れる事があればこうした姿の物を1つ手にして見たい気持ちがあります。
今回清麿銘の刀はなく全てが正行銘のもので、この時代の作風をまとめて拝見させて頂けたのはとても貴重な機会でした。
また今回新たに真雄(清麿の兄)の筑紫薙刀が出品されました。
大きな沸が全面に付いた力強い作で、持ち手部との接続金具には真雄の銘が刻まれています。
古鞘の残る貴重な作で鞘書きが施されていました。
清麿大鑑の所載品でしたが所有者の方も所載である事は知らなかったようです。こうした貴重な作がこうした場に出てくるというのもまた素敵ですね。
所有者の方ともお話させて頂き光栄でした。
鑑賞が終わった後は記念撮影があり、法要に参加させて頂きました。
その後は参加者全員で清磨や水心子のお墓へ移動し、お線香をあげたり清麿が大好きだったお酒をお墓にかけるなどして皆さん思い思いに供養されていました。
来年もまたこの場に来れるよう、そして清磨さんはじめ先人の方々に何かしら報告出来るよう、1年公私共に頑張りたいと思います。
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それでは皆様良き刀ライフを!
↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)
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