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「東美特別展2024」へ行ってきました

今日は10/14まで開催中の東美特別展2024へ行ってきました。
会場に着いたのはちょうど11時、開場時間。
既に美術倶楽部前には多くの人だかりが

東京美術倶楽部を曲がった先まで列が伸びており、これは相当入るのに時間がかかりそうだなと思いながらも、大刀剣市とは異なり1階も会場の為か、エレベーター待ちの人と分かれるので意外にサクサクと列が進む。
大体入るまで10~15分位だったでしょうか。

茶器や書、仏像、現代アート、根付など様々な美術品が並ぶ展示会。
刀や刀装具も少ないながらあります。
東美は毎年行われている印象があったのですが、東美特別展と東美アートフェアは異なるようで。
今回は60周年記念展示会との事。
ブース作りにもかなりの金額を掛けていそうで、照明の当て方や空間の演出が非常に考えられ美術館のようになっている所もあるくらいです。
大刀剣市と同じ場所とは思えないほど異空間が広がっています。

今回日本刀関係のブースは「日本刀剣」さんと「杉江美術店」さんが1階に軒を連ねています。他は茶器や書、絵画、仏像が少しで根付は無かったように思います。

杉江美術店さんは写真NGなのでありませんが、額は大台に乗っている物の非常に手の良い鏡師鐔がありました。
山銅の質感も状態も良く(あまり摩耗していない)、描かれた雀や菊、流水の構図が見ていて心を穏やかにしてくれる。櫃孔の開き方もハの字に開いており古雅さを感じ、悠久の時を感じさせてくれます。
こうした鐔は見ていて非常に気持ちの良い物です。
大刀剣市が迫る中即断出来なかったものの欲しい物リストへ。
杉江美術店さんのHPにも掲載されていますので載せておきます。


そしてすぐ傍には日本刀剣さんのブースが。
こちらは撮影OKとなっていました。

宝飾品などでも使われる独立展示ケースには東美HPに掲載されていた目玉と思われる来国光の短刀が。刀装は16代後藤光晃の三所(節句図だろうか)を用いており、その世界観を補完するかのように佐藤義輝(荒木東明門)の金の金具が彩っている。
重要刀装に指定されているだけ華のある作品で見事でした。

以下の月山貞利さんの短刀は地肌に出た破綻なく同じ高さで揃えられた綾杉肌がとても見事でした。
姿も良く魅入られる作でしたので是非会場行かれた方はご覧になってみてください。

そしてつい先月完成したばかりの卓上短刀箱2.0の拵展示仕様も飾って頂けていました。
展示頂いていたのは同じく月山貞利さんの入念な玉追い龍が彫られた作です。薄く仕立てられた印籠刻の鞘も刀身の印象にあったデザインで御守刀として生まれてきたような印象を受けます。因みに目貫も龍でした。

動画版↓


後は刀装具も並んでいまして。
柳川派の獅子三所物など個人的に好みでした。
ただ町彫にまで手を出すとお金が持たないので、やはり桃山以前という時代に1つ絞ってコレクションを進めたいです。

という事で1~4階全て使って展示会が行われていたのですが、出店数はそこまで多くないので1~1.5時間ほどで大体全て周り終えました。
茶器などでは本阿弥光悦の作品が2点ありましたが、いずれも売約済み、商談中となっていました。
それにしてもこうした展示会に行けば行くほど欲しい物が増えてしまうのは困りもの…。こんな状態で大刀剣市に行って大丈夫だろうか。
10個くらい欲しい物が出てきそうで楽しみでありつつも末恐ろしいです…。

東美特別展は10/14まで東京美術倶楽部(大刀剣市の会場)にて行われています。日本の歴史の美しさが詰まった展示会ですのでご都合付く方は是非行かれてみては如何でしょうか。

画像出典:東美特別展2024


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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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