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おすすめ刀剣本⑨ 名物刀剣の押形が纏まった1冊

刀には名物と呼ばれるものがあるが、意外にその押形を探そうとすると一手に全て載っている物がなく手間が掛かる。
そんな折、「図説 刀剣名物帳(縮刷版)」というものが目にとまり買って見た所、ずっと探し続けていた名物追記の「矢目行光」の押形を発見した。

矢目行光の押形。矢疵の跡がある事からこのように呼ばれている。
「図説 刀剣名物帳(縮刷版)」より


名物は例えば光徳刀絵図や埋忠銘鑑(今は埋忠刀譜の方が正確な資料)、継平押形など様々なものに押形が載っているが、これ1冊を見れば全ての押形が載っているというものがなく点在しているので、いざ目的の押形を探そうと思うと意外に手間が掛かり大変であった。

そんな折この本を見つけたわけだが、色々な所に点在している名物の押形が一冊にまとまっているので、例えば「本庄正宗ってどんな刀なんだろう?」と思った時にこの本を見ればすぐ分かるという良書。

「図説 刀剣名物帳(縮刷版)」より

勿論名物の中にはそもそも押形が残っていないものも多いが、そうした物についても例えば「徳川実記」などから長さや特徴など記録が残っている場合などはその範囲で掲載されている。

まさに名物について追及してまとめた一冊であり、名物について調べようという際にはこの1冊は役立つアイテムになる事は間違いない気がしている。(焼失した名物などについてもまとめられている)

尚、この本は昭和45年に初版発行され、令和5年に縮刷版として出版されているのでamazonなどでも新品がすぐ買えます。
値段は9500円程と結構高いのですが、A4サイズなので本棚にも収まりやすいです。厚みは3㎝くらいあります。



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↓この記事を書いてる人(刀箱師 中村圭佑)

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