展示刀紹介②大江慶隆 in 小田急新宿
7/28~8/2(7/30は休)、小田急百貨店新宿にて刀展示ケースの展示会を行います。
それに際して展示ケースに展示する刀を紹介しています。
是非展示会と合わせて記事を楽しんで頂ければ嬉しいです。
2振目は大江慶隆(東山美平)です!
①刀工「大江慶隆(東山美平)」について
新刀の刀工です。
本名は埋忠美平。
大江慶隆(東山美平)は埋忠重義(別号を明真。埋忠明寿の次男とも弟とも言われている)の三男として生まれました。
一説には埋忠本家から破門され、京都東山に移り住んでから東山美平と改称、晩年は大江慶隆と名乗ったそうです。
②姿
2尺2寸4分、反り5分
健全ですがほっそりとした体配で少し小柄に感じ、上品な印象を受けました。その為刀ですがそこまで重くないので長く鑑賞していられる。
毎日見るにあたりこれは地味に嬉しい。
③刃文と地鉄
見てくれ、とにかく地鉄が美しい。
とにかく地鉄が美しいんだ。
とにかく地鉄が美しい。
小板目肌が細かく詰んだ精美な鍛えをしています。
刃文で言えば下のように逆がかった乱れ刃が大江の特徴らしく、古来から本阿弥家では片矢筈刃と称されているらしいです。
この刀にも所々見られます。
刀箱の地鉄ライトでの見え方↓
④拵え
青貝散しの拵えは光を反射してキラキラと光るので何とも美しい。
一枚一枚手で青貝を貼っていくのでしょうか?
考えただけで気が遠くなりそうですがそれだけの労力の結果がこの美しさにつながっているのかもしれません。
⑤終わりに
大江慶隆という刀工についてこの刀を見るまで私は知らなかったのですが、この刀の地鉄は私の中で新刀のベストオブ地鉄という位に気に入っています。さすが埋忠家…。
勝手なイメージですが肥前のよく詰んだ地鉄と南紀重国の相州伝を合わせたような、そんな印象を抱きました。
自分が知らない刀工でも作から好きになる事はあるのですが、大江慶隆はまさにそれでした。こうゆう時は世界観が広がった気分になりテンションがとにかく上がります。
展示刀とは関係ないですが、最近だと手柄山正繁もテンションが上がりました。
最近作ったばかりの刀展示ケースmokuに入れるとこんな感じです。
展示会では美術館と異なり、刀身までの距離がもの凄く近い(5~10cmくらい)ので、この機会にぜひ大江慶隆をじっくり見てみてください^^
展示会についてはコチラ↓
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それでは皆様良き御刀ライフを~!
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