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投球障害肩の病態と確認すべき評価3選

こんにちは、肩です。

僕自身野球経験はありませんが、前職のスポーツ整形時代は夕方に多くの野球選手を見てきました。

正直球技というか、ボールを投げるのが苦手で先輩の学会発表の際は悪い投球フォームの例として写真を使われるくらいです。

なので、当時に先輩や医師に教えていただきたなら、評価していた点をまとめました!

今回もよろしくお願いします!

投球障害発症メカニズム

まず、投球障害はどのようにして起こるのでしょうか?
周知の方も多いとは思いますが、今回は投球障害のメカニズムと整形外科時代に確認していた評価を3つお伝えしたいと思います。

投球障害の発生メカニズムとして大事な要因は以下の2つです。

①関節上腕靭帯の動態
②慣性

不良なフォームや投球数、ROM制限など細かい要因を考えた方もいると思います。


SICK scapulaやGIRD(glenohumeral internal rotation deficit)などの機能障害を考えた方もいるのではないでしょうか。


それらがどうやって投球障害肩を引き起こすのか、ストーリーを理解する上で上記の2点を考える必要があるのです。

関節上腕靭帯の動態 CPPとLPP

関節上腕靭帯は内外旋の最終域で緊張が最大となり、肩甲上腕関節はタオルを絞ったように固くなります。


この固くなった状態をclosed packed position(CPP)と言います。


逆に中間域で緊張の緩んだ状態をloose packed position(LPP)と言います。


CPPでは緊張した関節上腕靭帯と上腕骨頭と肩甲骨関節窩(臼蓋部)で肩甲上腕関節は硬く連結され安定し、体幹から上腕への力の伝達は静的支持機構の割合が最大となり、筋による力の伝達は最小になります。


一方、LPPでは関節上腕靭帯は緩く、関節の自由度を残し、力の伝達は筋の割合が大きくなります。


関節インピンジメントなどで要因になる剪断力や曲げ応力については安定性、四辺形間隙症候群などの牽引力については力の伝達という側面が関係しているので両者ともに考えていく必要があります。

慣性

投球動作のコックアップからフォロースルーまでの投球側上肢の運動は高速であり、慣性による受動的な運動が多く含まれます。


慣性は作用する部位の中で最小抵抗部位の運動を誘発します。


例えば、コックアップから加速期にかけての投球側上肢に作用する後方への慣性力は、肩甲胸郭関節の内転または後傾、肩甲上腕関節の水平外転または外旋を誘発しますが、どちらが最小抵抗なのかで、運動の割合が変化していきます。

不良動作としては、肘下がりや身体が大きく開くのは慣性による受動的な運動の結果であり、選手自身が能動的に運動している訳ではありませんよね。

投球フェーズ

肩関節内インピンジメント

実際に疾患別にメカニズムを考えていきたいと思います。

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