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アキレス腱障害の治療では確認必須〜Kager’s fad padについて〜
子供の保育園でコロナが流行り、暴れん坊がずっと家にいて大変です。
1日5回くらいシャボン玉しています笑
はじめに
足部には多数の脂肪体、滑液包が存在しています。
代表的なものは、Kager’s fad pad(KFP)、踵部脂肪体、踵骨滑液包、中足骨滑液包などです。
滑液包や脂肪組織には可動性、滑走性が求められ、KEPはアキレス腱と長母趾屈筋の間に存在し、関節運動を行う際にそれぞれの滑走性を補助しています。
短期間の固定や軽微な炎症であっても滑走性は低下するので非常に繊細な部位であると言えます。
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踵部脂肪体や足底の滑液包は体重負荷の際に衝撃を緩衝して、骨や神経を保護しています。
蜂の巣状の脂肪組織には神経や毛細血管も存在することから疼痛の発症原因にもなります。
踵部に痛みを持った人と健常者の荷重時の踵部脂肪体の厚変化を観察した研究では、踵部に痛みを持った人は健常者に比べ有意に踵部脂肪体厚が減少していたという報告があります。
強い衝撃により挫滅した脂肪体へ荷重時の圧迫ストレスが加わることで疼痛が生じるのではないかと言われています。
以前、モートン病のお話をしたことがあります。詳しくは下記をご覧ください。
【Morton(モートン)病におすすめのセルフエクササイズ4選】
簡単におさらいと補足を交えてお話をすると第2、3趾間に発症しやすく第3趾間の底側趾神経は近接する神経より太く可動性が悪いため損傷を受け安です。
さらに足趾の伸展により摩擦することで中足趾節間滑液包に炎症が生じやすく、底側へ膨隆し底側趾神経を圧迫することで発症すると言われています。
足底の脂肪組織は踵部と中足部とでは性質が異なり、踵部は荷重に対して変形しにくく、中足部では荷重に対して変形しやすい特徴を有しているそうです。
また、アキレス腱付着部は、踵骨隆起後面をプーリーとして取り巻くように走行し、付着しているwrap around構造を呈しており、付着部への直接的な牽引ストレスを踵骨隆起への圧迫力へと分散させています。この圧迫力を緩衝する役割として踵骨後部滑液包が存在します。
アキレス腱付着部症は、腱、靭帯付着部(enthesis)の障害であり、炎症症状ではなく、付着部線維軟骨組織の微細損傷によって生じた石灰化など、慢性的な変性が原因で生じる疼痛と言われています。
ヒラメ筋や腓腹筋の過剰収縮や短縮は付着部の牽引ストレスを増大させるが、足部アーチの挙上によって踵骨隆起が後方へせり出すように位置するため、アキレス腱との圧迫力が増大し、踵骨後部滑液包炎が生じます。
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