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📖『THE LANGUAGE GAME』

2024年に読んだ中の 個人的ベスト本を軽く布教

言語は人類最大の発明だが、よくわからないことが多い。
たとえば、

ただの音声や身振りがどうして意味を伝えられるのか?
単語や音や意味をどう組み合わせると言語になるのか?
なぜ子供は生後四年くらいで やすやすと母語をマスターできるのか?
言葉を使えるということに関して 脳は何をしてるのか?
なぜ人間はみんな同じ言葉を話さないのか?
なぜチンパンジーはしゃべれないのか?
機械は言語を理解できるのか?

などなど。

言語はジェスチャーゲーム(言葉当て遊び)のようなもの

というのが本書の主張。

その場の要請に基づいて、プレイヤー同士の共有する歴史を頼りに出される一回一回の「ジェスチャーゲーム」が緩やかに結びつき、果てしなく蓄積されていく──そのようなものが言語だ。

本文より

言語の学習とは「共同体全体で果てしなく行われている、過去から延々と積み上げられてきたジェスチャーゲーム」へ参加すること。
言語ゲームを上手に遊ぶには、人間どうしの日常的なやりとりをうまくこなせるようになる必要があるだけで、抽象的な文法パターン体系なんかを学習する必要はない。

本文より

面白いと思った点
「今だけボトルネック」というハンデがあるせいで逆に、言語に階層構造が生まれた。
②言語は、一回一回のコミュニケーションの結果としてルールや文法が定まってくるのであって、先に文法があるわけじゃない
③言語は、人間たちが世代を超えて何度も受け継ぎながら作ったものだから、「人間の子供が簡単に習得できる形」に進化した
④大人になると言語習得がやたらと難しいのは、母国語で考えてしまうから。『勉強』して身につけるようにはデザインされていないから
⑤言語は、ジェスチャーゲームさながらプレイするたびに新たに発明される
⑥言語は、人間と共生してる生物。

本書では、これまで言語に関して知っていると思っていたことほぼ全てを見直せさせるような、革命的な視点が述べられていく。
❶言葉でのコミュニケーションを禁じられているジェスチャーゲームが なぜ逆説的にも言語の仕組みについての深い洞察をもたらしてくれるのか
❷なぜ人間の脳が 即興的に驚くべき速さで 言葉の「一手」を打てるのか
❸なぜ人間は「その場で」意味を生み出せるのか
❹なぜ言語の豊かで複雑なパターンが 生得的な遺伝的な言語本能から生じるのではなく 過去のゲームの何層にもなる積み重ねから生じるのか
それらを踏まえれば、
❺どうして言語がいつも流動的なのか
❻どうして共通言語を待たない人どうしがゼロから言語を生み出せるのか
❼どうして言語が何度でも違うところで発明されるのか
もわかる。

本文より

さらに、言語の創造は、
これまでの『進化の性質』を変えることにもつながっている、、、。


てゆー感じの本( ^ω^)