『山百合』ぬらし絵 Aug.2023

つい先日、家族みんなで三重の妹家族のところへ。
松坂、鳥羽、伊勢、、、どこの高速道路の法面にも、山百合が咲き誇っていた。
一度見え始めると不思議なもので、帰り道、東名、東北道までも、山百合が静かに微笑んでいて、その侘びた美しさに目を奪われた。

夏の朝の
すーっと色をのせたウルトラマンブルーは
まるで深呼吸のように
まるで深海に潜ったかのように
全てを落ち着かせてくれた
さぁ、始まった山百合‥
遠くからだけどしっかりと目の合った山百合
白く抜くと
大仏に目を入れるように
山百合が立ち上がった
なんて清々しい

見惚れながらも
目の合った、あのときの山百合を
ここに引き込む

生命の盛りのこの山百合も
やがて、新たな命を守りに入る。
いつだか見つけた
精巧につくられたスリットから覗く
たわわな生命。

このぬらし絵を描くことで、
わたしたちが、再び百合との繋がりを深めるきっかけになる。
何度でも繋がり、何度でも深めていく。
そうこうしているうちに、
新たな世界が見えてくる。

なんたるたわわさ！
ものすごく驚いた数年前。
まるで細胞のような種たち
この枯れた筒が、まるでカンガルーの袋みたいに
新たな命の旅立ちを見守っている