あかのきせつへ nov.2022
『あかいろ』
みぞおちの奥の方に
ギューッと濃縮していくかのような色彩
内にある芯へと、じんわりと流れ込んでいく
鮮やかではあるけれど
どこか懐かしいぬくもりの色
濡れた紙に1滴、ぽとりとあかを落とす瞬間
たまらない瞬間
内側の季節が変わる瞬間でもある。
大いなる存在に、もし指があったのなら
このぽとりと落ちた赤の一滴のように
何をぽとりと一滴落とすのだろうか?
この一滴が、宇宙に拡がり、地球ににじんでいく。
大地から、わたしたちの細胞まで、余すことなく浸透していくもの、、、それは一体何だろう?
わたしたちに降り注がれるものに、思いを馳せる。
この紙と、地球とが
この一滴と、大いなる一滴とが
重なる凄さを、季節の移ろいの中で行うぬらし絵を通して強烈に感じる。
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