バイノーラルドラマは、テキストが表示されない。

2024年3月10日、日曜日。
昨日はClover Voiceの収録でした。

R18作品という共通点があるとはいえ、
エロゲーのテキストと
バイノーラルドラマの台本
には違いを感じます。

画面にテキストが表示されるエロゲー
耳だけで聞く音声ドラマ

画面上にテキストが出る前提であることに
慣れてしまっていると、音声ドラマの台本で
時々困った表現が出てくることがあります。


パッと適切な例が思い浮かばなくて
大変恐縮なのですが、例えば、

「橋の端を箸を手に走る」
「意思のある石を医師にみせた」
「敗者の歯医者、廃車したので配車したら拝謝された」

みたいな文字で見れば意味は分かりますが、
耳で、音声だけでいわれると理解するのに
少し時間がかかってしまうセリフ。

バイノーラルに限らず、エロゲーの店舗特典ドラマでも
そうなのですが収録現場ではこうした表現と出会うと、
より分かりやすい表現や言い回しに変えることもしばしば。

他には、例えばファンタジー作品、
何かしらの戦闘シーンで、

「ようせいが来ました!」

というセリフは、

「妖精が来ました!」
「要請が来ました!」

のどちらとも受け取れます、みたいな。
もう例はこれ以上いいか。


気を付けないといけないのは、
バイノーラルドラマの収録中、
声優さんも音響さんも私らメーカーの人も、
みんな台本を見ながら進みます。

なので、なかなか気付けないんですよね。


そんな昨日の収録。
収録に入る前の台本確認中のお話。

声優さん
「すみません、『乳圧』って何て読みましょう」

音響さん
「検索したら正しい読みは『にゅうあつ』みたいですね。
 あ、でも急に『にゅうあつ』って言われても、
 テキストがないと何のことかパッとわからないかも」

かたひと
「耳で聴いてすぐに理解してもらうには、
 『ちちあつ』の方がわかりやすいですよね……。
 若しくは……」

音響さん
「若しくは?」

かたひと
「『パイあつ』」

音響さん
「パイあつw」

声優さん
「パイあつwwww」

みたいな感じのやり取りがありました。

目でセリフのテキストを追えるエロゲーと、
耳から聞こえる音声だけが頼りのドラマでは、
表現やセリフ廻しは気を付けないといけないと
改めて気付かされた収録でした。

ちなみに収録は「ちちあつ」で進みました。
お楽しみに。


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