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鶴田浩二に一瞬ハマった☆『人生劇場』

歌うように尺八を吹いてみたいシリーズ♪

『人生劇場 飛車角と吉良常』

東映ヤクザ映画の原点である1963年の沢島忠監督『人生劇場 飛車角』のリメイク版。

監督は内田吐夢。原作は、尾崎士郎の『人生劇場』「残侠編」。



先日、仕事で岐阜に滞在した時に、ロイヤル劇場で任侠映画というものを初めて観たのでした。

ヤクザ映画って、切った張ったの描写があるからあまり好きではないんですけど…、


あ、「切った張った」は、

「暴力による、非情な、殺伐とした、といった意味の表現。もともとは「切りつけたり張り飛ばしたり」といった意味。「切った張ったの世界」などのような言い回しで用いられる。」

実用日本語表現事典


でも、

江戸時代、尺八は侠客にも好まれていた。
侠客って、浮世絵や歌舞伎にも登場するのだが(幡随院 長兵衛、雁金文七など)、浮世絵は歌舞伎役者の絵だし、歌舞伎の登場人物は顔が白塗りだし…、はっきり言って現実味が無い。


歌川国芳 画
「国芳もやう正札附現金男・幡随長兵衛」
大英博物館所蔵


幡随院長兵衛は、江戸前期の町人で侠客の元祖とも言われる人物。
後ろに見えるのは尺八かどうかも分からないくらいチョロ見え。


歌川国員 画「梨園侠客伝」より
かりがねふん七 岩井杜若
国立国会図書館所蔵

雁金文七とは、江戸前期の無頼者。雁金五人男と言って布袋市右衛門や、極印千右衛門らと共に大阪市中を暴れまわり処刑された人物。この事件は浄瑠璃や歌舞伎に脚色されて上演された。



実物を見たい。。。


こちらは侠客とはまた違うかぶき者について↓


尺八と侠客については今後の研究課題ですね。



話はロイヤル劇場に戻り、

時代は違えども、彼らの精神性みたいなものを少しでも知りたいとの好奇心もあり、600円だし(ちょっと前までワンコイン500円だった!)、時間もあるし(いやわざわざ作った)、


で、観たのです。



おお、鶴田浩二、カッコいい。


(素直な感想。)

高倉健氏はもちろんカッコいいですが、鶴田浩二氏のあの何とも言えない、哀愁というか渋さというか優しさというか...。

う〜ん、当時大スターなだったわけだ。

鶴田氏はこの映画で"着流しヤクザ"という生涯のはまり役となったらしい。


よろしければ、予告編を↓


「ヤクザ路線」というキャッチフレーズとともに、この『人生劇場』シリーズは始まった。

そんなわけで劇中に流れていた曲も、もちろん初めて聞いて、
おお、この曲カッコいい!
ということで、ゆーちゅーぶで調べてみたわけです。


これこれ。

尺八がいい味だしてる。

最初の映画1963年の沢島忠監督『人生劇場 飛車角』では村田英雄が歌っています。


こちらの女性たちの唄も良い。


藤圭子などなど。



そして吹いてみました。笑

主旋律で♪
間奏は適当です。

リのメリ始りです。


作詞:佐藤 惣之助
作曲:古賀政男



やると思えば どこまでやるさ
それが男の 魂じゃないか
義理がすたれば この世は闇だ
なまじとめるな 夜の雨

あんな女に 未練はないが
なぜか涙が 流れてならぬ
男ごころは 男でなけりゃ
解るものかと あきらめた

時世時節(ときよじせつ)は 変ろとままよ
吉良の仁吉は 男じゃないか
おれも生きたや 仁吉のように
義理と人情の この世界



ちょっと謎な部分もある歌詞ですが…、3番までバッチリ歌えるようになりました。笑

やっぱり義理と人情ですよ。

もう古い?
いやいや、今でも人の心にはきちんと残っていると思いますよ。


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kataha
古典本曲普及の為に、日々尺八史探究と地道な虚無僧活動をしております。辻立ちコム活に投げ銭チップしていただけたら嬉しいです🙇