白井権八☆虚無僧浮世絵🌸特集!
侠客が腰に尺八を差している浮世絵は沢山ありますが、白井権八も侠客ではないですが尺八を腰に差しております。なぜか。
侠客=悪党=いい男=尺八を腰に差してる。
が江戸の常識だったのでしょうか。
些細なことから鳥取藩から脱藩し江戸に逃亡、さらに辻斬り強盗を重ね処刑される平井権八の人生を、前回前々回と辿りましたが、今回は、白井権八浮世絵特集です♡
「流行模様色春染」
「白井権八 訥升」
澤村訥升扮する白井権八。
後ろで雨が降ってます。
水も滴るいい男が雨に濡れております。
着物の柄は、小野小町の雨乞い伝説の図柄『雨乞小町』。
歌を読む小野小町に、傘をさす男性、そして雷が描かれています。
天下旱魃(かんばつ)の時、小町が勅命を受けて平安京の神泉苑で雨乞いの和歌を詠んだ。するとたちどころに大雨が降ったという伝説。
これに基づいた長唄、浄瑠璃、歌舞伎などの作品があります。
こちらは国芳による白井権八。
「達男気性竸 」
「白井権八」
こちらも同じ『雨乞小町』文様の着物です。
もう一つ国芳の権八。
『國芳もやう 正札附現金男』
「白井権八」
柳下亭種員の狂歌が書かれています。
着物に何が書いてあるのでしょう。
お次はキリリとした白井権八。
「男達 白井権八」
「岩井半四郎」
岩井半四郎扮する白井権八。
お次も似たようなポーズ。
「大江戸五人男達之内」
「白井権八」
またまた同じ様なポーズ。
「栄優見立十人男 白井権八」
着物の柄に雛人形🎎
なんとも優雅ですなぁ。
やっと出ました。
虚無僧!白井権八
伊達虚無僧姿です。
キマってますね〜。
お次は別の女性と一緒に登場。
「白井権八 沢村田之助」
「新造八重梅 岩井粂三郎」
初代豊国画なので、なかなか古風な雰囲気です。小紫じゃないんかい。
こちらはようやく小紫登場です。
箏を弾く小紫と、尺八を吹く白井権八。
「三うらや 小紫 白井権八」
一楽亭 栄水は、1700年代後半から1800年前半にかけて錦絵が遺されている。
その頃多く描かれた柱絵。
二人の合奏は夢のようですね。
お次は小紫。
「東都三十六景之内 目ぐろひよく塚」
「三うらや小紫 中むら芝翫」
目黒に自害しに来た場面ですね。
数珠と刀がそれを物語っています。
次は、挿絵です。
「東模様連理巣籠」
巣籠→巣尺八となっております。
登場人物が沢山いて面白そうです。
若松家臣 本庄曲膳
同藩 白井庄左衛門後妻 弥生
虚無僧 長虎
白井僕 袖平
白井庄左衛門・倅 白井権八
幡随長兵衛
玉屋抱 遊君 小紫
3人勢揃いです。
後編。
東模様連理巣籠
勝川春亭 画のはずですが、表紙に何故か五渡亭国貞画と書かれているのは、表紙だけは違うのでしょうか。
虚無僧と小紫が何やら人々に囲まれています。何があったんでしょう。どなたか読んで教えてください笑
こちらは、また別の本の挿絵です。
絵本 白井権八一代話
尺八天蓋の前にあるものは、鏡か団扇かの上におひねり?
最後に、
桜と白井権八🌸
「白井権八 沢村訥升」
後ろに描かれているのは列車ですね。左側にも続きの絵があるようで、機関車の煙がたなびいています。
白井権八、ど派手な着物です。
桜に機関車。一体どういう歌舞伎だったんでしょう。
この浮世絵が描かれた1871年は明治4年。
なんと普化宗が明治政府によって廃宗となった年…。
文明開化は着実に進み、新政府によって虚無僧たちは消え去っていったのでした。
最後にちょっと寂しい感がありますが、白井権八浮世絵祭りでした🌸
古典本曲普及の為に、日々尺八史探究と地道な虚無僧活動をしております。サポートしていただけたら嬉しいです🙇