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『バラの文化誌』より序章と第1章『いにしえのバラ』感想
今回扱うのはフィクションではありません。バラに関する歴史の本についてです。
原書房の『バラの文化誌』から、序章『世界でもっとも愛される花』第1章『いにしえのバラ』の感想をお送りします。
著者はキャサリン・ホーウッド。30年に渡り園芸の仕事をするかたわら、ロンドン大学で学び、女性史、服飾史、園芸史などの執筆をしたり、本を出している方です。
序章ではざっと過去の歴史の中でバラがどのように扱われてきたかが書かれています。バラの品種改良の話から、文学や絵画などではどのように描かれてきたかなど、ざっくりと書いてあります。
このあたりで読者の気を引き、本編に入ります。
第1章では、古代ではバラはどのように扱われていたかを書いてあります。古代エジプトや中国の話もありますが、メインは古代ギリシャとローマ時代です。
貴族や皇帝、裕福な人々の贅沢品で、庭で栽培したり、香油を取って身体につけたり、花びらをまいての客へのおもてなしなど、優雅な使い方が書かれています。
ローマ時代は郊外の広い土地でバラが栽培され、都市に運ばれて売られたそうです。バラは高価なので、たくさん売ればかなりの儲けになったようですね。
また、バラとスミレの組み合わせが良いとされ、花輪を作って祝いの場で頭を飾る習わしがあったようです。
読んでいるとかなり大量に栽培されていたような印象を受けますが、化学肥料も農薬もない時代、なかなか大変だったと思います。だからこそ、贅沢の象徴として人気があったのでしょうね。
歴史的な事実を知り、参考にして自作のフィクションに取り入れるのも良いものです。少なくとも私はそうしています。
それでは、今回はここで終わります。読んでくださって、ありがとうございました。
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