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【創作論】ハイファンタジー小説を壮大に見せるやり方について
国産ファンタジー小説と米国製ファンタジー小説を比較すると、私が知る範囲では、やはり米国製のほうが壮大な物語が多いように思われます。
しかしよくよく冷静になって考えると、国産ファンタジーが必ずしも時間的にも空間的にも狭い範囲だけを扱っているわけではないのですよね。
小じんまりした印象を与える小説でも、複数の国々を行き来し、数百年くらいの歴史は扱っている。だが、なぜか国産ファンタジーは小じんまりして見える。
これは何故かと考えました。
それで私なりに二つのやり方を見つけました。残りの一つはChatGPTさんに聞きました。一番最後のがそうです。ChatGPTに聞いて分かっただけあって、私はこのやり方を使いこなせていません。
さて、これはあくまで一例です。他にもやり方はあるでしょう。
注意事項
・下手に真似すると、あなたの作品をかえって損なう恐れもあります。
・過去現在未来の名作やヒット作、優れた腕を持つ作家の小説には、まるで当てはまらない可能性もあります。
・それらの優れた作品や作家を否定する意図はありません。
それでは、ご覧ください。
☆壮大に見えるやり方三点
1,コントラストを強める
透き通るような青い空と青い海が広がっている。大地は赤く、燃える火のようだ。
・コントラストを弱めると?
よく晴れていた。空は青く、海も青い。海岸沿いは大小様々な岩石におおわれていた。
2,主人公の視点。時間的にも空間的にも視野を広くする。(これは主人公の世の中への対し方、性格の現れでもある)
「三百年前には、まだミモス山の塔は存在しなかった。およそ二百年前に造られ、その後放置された。はるか東の高原からやって来たグリフォン騎乗隊が、この塔の中に宝を隠し、そのままになっていると聞いた」
・視野をやや狭くすると?
「まず目の前の事からやろう。明日、ミモス山にある塔を探索する。そこに、謎を解く鍵があるはずだ」
その塔は遠い昔に造られた。東から飛来したグリフォン騎乗隊に占領され、その後、宝を残したまま放置されたと彼は聞いていた。百年前の事だ。
3,視点を複数に分ける
カイラルはミモス山の中にいた。まだ塔まではたどり着かない。マークが来る前に塔に入る。先を急がねばならなかった。
一方、こちらはマーク。彼はミモス山のふもとにいた。いよいよ危険極まりないとされるこの山を登る。準備怠りなかったが、不安がないわけではなかった。
・視点を主人公に絞ると?(あるいは主人公と主人公周辺の人物の視点に絞るのもあり)
マークはミモス山のふもとにいた。ろくな噂を聞かないこの山だが、今は何とかして塔までたどり着くしかない。
カイラルはすでに山に入っていったらしい。先を越されるわけにはいかなかった。
と、やり方と実演はここまでです。
個人的には壮大に見えるから良いのではなく、小じんまりしているのもそれはそれで別な良さがあると思います。
それでは、お読みいただきありがとうございました。
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