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『Truth In Fantasy』シリーズがもたらしてくれたもの

 新紀元社の『Truth In Fantasy』シリーズ。ライトノベル(今ではキャラ文芸とされるジャンル、あるいは作風かも知れない)やゲームの世界でよく知られた、中世ヨーロッパ風のファンタジーに関連した資料である。

 中にはヨーロッパではなく、中国や日本やインドなどの資料もある。

 想像上の存在や武器、中世ヨーロッパの街の様子、マジックアイテムとして現実の歴史の中でも扱われてきた物、あるいは物語や伝説の中のそうしたアイテム。

 そんな素敵なテーマを簡単に分かりやすく、しかし過度にカジュアルにはならないで、教えてくれたのがこのシリーズなのである。

 私の記憶が正しければ、もう三十年以上前から発刊され続けている。

 私にとっては専門書は敷居が高いが、『Truth In Fantasy』シリーズは手頃な読み応えがある。人によっては、これでも難しいと思う人もいるかも知れないが。

 特にゲーム的な、あるいはキャラ文芸的なファンタジーに関心を持つ層に対して、元ネタとなったあれこれを知るために書かれたシリーズだと理解している。

 その後も新紀元社は、様々な資料本を出してくれている。残念ながら全てを手に取れないが、読めば必ず得るところのある本である。

 若い頃にこれらの資料本を読んだのが、今でも財産となっている。ある程度の臨場感を持つハイファンタジーを書けたのは、きっとこれらの資料本のおかげである。

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片桐 秋
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