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終演挨拶001 はままつ演劇フェスティバル・劇突オニムバス2024終演

劇突オニムバス2024が終わった
3日間。ゲネも含めると4ステージ。
作品を披露した。
楽しい体験をした。

浜松は路上の演劇祭からの縁。
もう一度浜松へ。
その思いで応募。
加えて自身の表現を極める第一歩として。
挑戦。

年末が忙しく。
半端に熱を加えるならと。
年明けから製作。
頭ではイメージをしつつ。
身体に馴染ませる作業。

『終演挨拶』。
上演後に行われる感謝の行いを劇で行うという一風変わった作劇。
演劇とは何か。芝居とは何か。自分が抱える根本的な演劇に対する態度を作劇した。
古典芸能が抱え支えてきた演劇、芸術に対する根本。そして私という生物、そして流転する社会という荒波。

作品製作で大変だったのは。
イメージを体に変換する作業。
演者として、自己の感覚では理解不能な文字の羅列を如何に理路整然と解っていくのか。読み込み試すのに時間をかけた。
本番まで二週間という短い期間で、チキンレースのような焦燥を感じながら。
二週間でも充分長いのだ。これから更に忙しくなっていくことを思えば。
演劇という世界で価値ある表現を提供していくことを思えば。
第一歩。その一つなのだから。

なんとかギリギリセリフを読み込んで。
浜松へ向かう。

浜松。到着。
夜空がきれい。

会場。
鴨江アートセンター。

劇突の方と出逢う。
会場は人だらけ。
ひとの熱を感じた。
私は単身でここにやっていた。
自室、布団に寝転び。
外を散歩をし。
風呂に入り。
飯を食って。
寝て。
口に出して。
創り上げてきた身としては。
凄まじく重さを感じる。

ゲネ。
土地と人と空気と会場を。
繋ぐ。自己を。
話すこと。聴くこと。伝えること。
常に本番以上のステージ。
私という存在を伝えること。

朝。海へ行く。
片道二時間一歩手前。
中田島砂丘。
まるで殉教者の巡礼の。神殿への。道かのような。
海へ向かう砂丘。
砂の女。彫刻の女が。
私の中にいる場所。
海。
釣り人。
石。
渡り鳥。
波。
こども。
おとな。

3ステージ。
温度を変えて。
作品とは何か。
身を削り。
進む。

最終的に。
形となった。

その場を支える。
支えてきた。
この土地の。
温度が。
私という存在を貫いて。
わたし自身となった。

おそらく。
奈良も大阪も神戸も。
かわらない。
かわったのは。
わたしの態度だけ。

生きるとは。
どのように構えるのか。
うけとめるのか。
うけいれるのか。

私は演劇ではないと。
いつまでも引け目を感じていいたくはない。
ガンダムのカテジナさんのように。
たとえその道の先に。失明のような。痛みが待っていたとしても。
最後は笑顔で生きてしまったなら。
死んだとしても。
私は挑戦して。
勝つ。

劇突オニムバス。
言葉を交わすとはただ目を合わせることだけではない。
その場にいるおとを耳にするだけで。
邂逅である。
浜松のカラスは。
この土地の飯を食い。
生きてきた。
魚や貝を食い。
生きてきた。
そうやって培ってきた肉体との。
邂逅。

感謝とは。
なお前に進むこと。
出逢いに挫けぬ身体で。
今日明日を。
貫いて。
貫かれて。
笑う。
泣く。
怒る。
のだ。




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