美醜

悲劇の再誕が
何よりも喜劇的な出来事が
胸のなかでロンドとなり
輪舞の舞踏会が始まる。

何が美しかったのだろう
何が醜かったのだろうか

野獣は地を彷徨い
美女は剣士となる。
その剣を野獣の胸を貫かせて
英雄が産まれる。

英雄は詩を詠んだ。
公衆の面前だった。
王の召集を受けていた。

余りにも詩情が込められてセンチメンタルなその詩はその性質ゆえに民衆を震え上がらせてその場で英雄の打首が決まった。

英雄は述べる。
後悔なしと。

ギロチンが用意された。
ギロチンで首が飛ぶ。
鮮血。
美女の顔は。
悲痛に染まっていた。

美しいロンド
何よりも喜劇的な出来事が
胸のなかでロンドとなり
輪舞の舞踏会が始まる

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