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ピアノが弾きたい衝動が定期的にくる

娘ちゃんと時々オーケストラや、ピアノの演奏会に出向くことがある。今は私が五条院凌さんのピアノに魅了されていて、チケットを取っては演奏を聴きに行く。


ピアノが弾きたい

私は幼稚園に入園する前から、ピアノに異常に興味があった。家にピアノは無かったし、誰かが弾いているのを見たのか?覚えていない。

幼稚園に入園したら、クラスのお部屋にピアノがあった。でも、自由に弾かせてもらうことはできなかった。弾くといっても、曲が弾けるわけではないので、耳で覚えた聞いたことある曲を適当な伴奏をつけて、音を出すというだけ。一人前に、コード進行の和音を自分であみ出していた。


あとは幼稚園で習う歌の伴奏を、先生がひいているのを穴があくほど見て、覚えて弾いてたのはよく覚えている。

しかし、先生に許可を取ってピアノの蓋を開けると、大抵数人のクラスメイトたちがもれなく付いてきて、自由には弾けなくなる。

きっと家でも「ピアノが弾きたい~」と騒いだのか。全然覚えてないけど。


ある日突然、ピアノのあるお家に連れて行かれた。母のいとこが近所でピアノを教えている。グランドピアノだー!
「なにか弾いてごらん」と言われた。見慣れぬ大人の前でいつも見ているアップライトピアノとは全然ちがうピアノを弾けと。

何しに来たのか、ここは何なのか?当時の私は意味が分からず、いつも幼稚園で弾いている、「ネコフンジャッタ」とか「デタラメ耳コピメドレー」は弾いたらいけない気がして、右手だけで「ちょうちょう」を弾いた。

なんだか知らないけど、すごいほめられた。本当は、もっとすごいの弾けるんだけどね。

ピアノが家に来た!

毎週木曜日は、ピアノを習うことになった。家にピアノはないのに。

ママからは、ピアノを習っているってことを誰にも言ってはいけないよと釘を刺されていた。
きっと、上手でもないのに言いふらすなってことだと思うが。
そんな約束は守るわけもなく、どんどん幼稚園でしゃべった。先生にもお友だちにも。

ある日、ピアノが家に来ることになった。注文してすぐにくるものではなかったのか、しばらくはピアノ無しで紙の鍵盤で練習していたので、気も狂わんばかりの喜びだったのを覚えている。

ドとレとミ

初期のレッスンは、ひたすら楽譜の読み方や手の形とかの練習で、弾いたとしてもドとレとミくらい。
後から思えば、とても大切なことだし、やっておいて良かったとは思うが。つまらなかった。音楽って、ピアノってもっとキラキラしててワクワクするものだと思ってた。

それでも大人に逆らうようなことはしない子どもだったので、地道につづけてちょっとずつ曲も弾けるようになっていった。

ただ、実家ではピアノを弾くときのルールがあった。ご近所に迷惑になるから、ピアノを弾くときはすべての窓を閉めること。夜は8時まででやめること。

うるさいピアノ

だんだん、ピアノが上達してくるにつれて、家族が「うるさい」と言い出すようになってきた。しまいには、父が家にいる土日も弾いてはいけないルールに変更。とうとう、いつまでピアノなんて習っているつもりなんだと言われる始末。

先生からは「毎日少しでもいいから弾こうね」っていわれていたが、そのお約束もなかなか守れず

5歳でピアノを始めてから、母から「おんだいにはいかせないよ」と言われていた。5歳の私はその意味がわからなかった。
要するに、ピアノばっかりやってたって、音楽大学には行かせてもらえない、ということだと分かってきた。

練習する時間が取れない

小学校3年生から、高校3年生までのクラス合唱はすべて伴奏だった。歌も歌いたかったな。

当時は、ピアノが弾ける子が各クラスに均等に振り分けられていて、嫌だと言っても弾くしかなかった。中学校においては、音楽の先生がオーケストラで長年トランペットをしていた方で、ピアノはそれほどお得意ではなかったようで「はい、今日からこの曲やるよ。伴奏やって」と、授業中に突然丸投げされる。みんなの前で初見で弾かされる。先に言っておいてよ。
その先生のことは好きだったし、尊敬できる存在だったので迷惑かけないように次回までには弾けるようにしていた。

中学高校になると、夜8時までにピアノをやめるというのも難しく、土日も弾けないとなると、いったいいつ練習するのかということになり。ピアノ熱も冷めてしまって高校3年生でやめることになった。

ピアノを弾く環境も才能のうち

自分にピアノの才能があったなんて全然思わない。譜読みも遅いし、途中で投げ出した曲も多かった。難しい曲ばかり弾きたがって、ゲームの攻略のようにただ次に進みたかったところがあった。

五条院凌さんや、今やYouTubeでもピアノの才能を惜しみなく披露してくれるピアニストの皆さんたちは、本当に素晴らしくて聴き惚れてしまう。そして思うのが、ピアノを弾ける環境があった人たちなんだろうなと。

音楽はお金がかかる。ピアノに限ったことだがアップライトでずっと満足できるわけもなくグランドピアノを購入するようにもなるでしょうし、買い替えたりもするでしょう。お部屋を防音にしたり、長い時間練習できるような場所がないと上達なんてしない。世に出るような方たちは誰でも涼しい顔して、限界までの練習をしてきているに違いない。

ピアノ再開も近い!?

とても良いピアノを持っているが、音が近所迷惑になるのが嫌でずっと弾いていない。毎年きちんと調律もしているのに、本当にもったいない。久しぶりに弾いてみたところで指も全然言うこと聞かないし。

今のピアノをサイレントに変えようかなと長年考えている。お安くはないのでずっと考えている。

たいてい、ピアノのリサイタル的なものに行くと、「また弾きたい!」と思うが、五条院凌さんのピアノはすごすぎて自分が弾きたいとは思わないが。

せめて昔やっていた教本で指がまともに動くようにしないと。
ピアノを弾くことで脳も活性化しそうだし。これから年齢を重ねるのに、良い訓練になりそう。


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