![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/100735258/rectangle_large_type_2_e6a030f9e62fb740a213bb9adff3985b.png?width=1200)
Photo by
nowatown
オリジナル小説 ジュンちゃんとヒモ男#6
雛子さんに寄生していたとはいえ、ヒモ男の荷物は少なかった。別れはあっさりと訪れる。ヒモ男は荷物をまとめて、この家から出ていく支度をしていた。ポケットから合鍵を取り出し、雛子さんに渡した。
「じゃあね、ひなちゃん。元気でね」
「亮くんも、元気でね」
僕を抱っこした状態で、雛子さんはヒモ男から合鍵を受け取った。
その日以来、僕はヒモ男の姿を見ていない。雛子さんは外でヒモ男と会っているらしいが、家に連れてくることはなかった。現在、雛子さんは引っ越しを考えている。もう少し間取りが広い、マンションを探している。雛子さんは、動物と一緒に暮らせる部屋で、新しい男とも暮らすのだという。新しい男については、また機会があったら、僕のほうから話すだろう。
おしまい
いいなと思ったら応援しよう!
![かしゃ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/38061583/profile_fbc1c16f66ae1ad25365886f6b3f514d.png?width=600&crop=1:1,smart)