レビュー Dakar Desert Rally(PS5)
Amazonに投稿したレビューです。
G29を使っています。シーズンパスは今のところ買っていません。
多分PS4やPS5では唯一のラリーレイドを題材にしたレースゲームで、参戦車両は全て収録されているらしく、四輪の他にカミオン、モト、クアッド、バギーもあり、それぞれしっかり挙動が異なります。
内容としてはグランツーリスモみたいにレースに勝って賞金を貯めて車を買い、新しいレースに挑んでいく形になります。DiRT RALLYみたいに修理費も取られます。
挙動はややリアルさに欠けており、DiRT RALLYやアセットコルサなどと比較すると障害物に乗ったり飛び跳ねてもそんなにマシンが乱れなかったり、加速や減速の時に何らかのアシストが仕組まれているらしくしっかりまともに動きますし、スタックも起こりません。
(なお、本作にはABSやTCSやESCのオンオフの概念はありません)
ステアリングコントローラーを使うとHパターンの3ペダルが使えますが、クラッチ操作と回転数を合わせるところだけ妙にリアルで、上手く合わせないと加速しません。
セッティングはキャンバーやトー角、空気圧、サスペンション、最低地上高などがいじれますが、ゲームでは省略されているのかダカール・ラリーのレギュレーション的にできないのかどちらなのか不明ですがLSDの強さ、ダンパー、ギア比はいじれません。
舞台は現実に合わせて全てサウジアラビアとなっており、砂漠あり岩あり高速道路あり川あり海あり雪あり砂嵐あり雨あり夜道ありの荒れた道なき道を走っていきます。パリダカールラリースペシャルみたいにスポンサーを集めたり海を渡ったり敵と戦闘するなどの非現実的要素はありません。なお、昔のダカールラリーのアフリカや南米のステージはありません。
レースモードはスポーツとプロがあり、スポーツはセガラリーやラリークロスみたいに全車一斉にスタートし、表示されるチェックポイントを越えていき1位を目指すものです。ただし、現実のラリーレイド同様モトやカミオンなど他カテゴリーが混走しており、ぶつけたりぶつけられたりクラッシュして道が塞がったりします。壊れすぎたらタイムペナルティを取られますが路上で修理する必要があります。なお、本作にはぶつけてもペナルティはありませんし、もちろんセーフティカーが出たりレッドフラッグが振られることもありません。雰囲気的にはワイルドスピードやGTAシリーズのストリートレースみたいなワイルドさがあります。
プロは現実のラリーレイドに沿ったレギュレーションのモードで、一台ずつ少し時間差をあけてスタートし、コドライバーの指示またはペースノートを頼りにどこかにあるチェックポイント(こちらは表示されない)を経由していきゴールを目指します。モトやクアッドはコドライバーがおらず、ペースノートだけが頼りになります。スポーツと異なり具体的なチェックポイントの位置の表示がないので迷子になりがちです。
なお、両モードとも1ステージごとにサービスパークで修理やセッティング変更が受けられ、修理に関してはDiRT RALLYやWRCなどと異なり時間無制限らしく修理費さえあれば完全に直すことができます。
コドライバーやペースノートの指示はラリーと異なりレッキをしないためか、方向と距離と障害物や建物の有無や水の存在や飛び跳ねてるか否か轍に沿って行くか否かくらいしか教えてくれず、クレストやDon’t cutやバッドキャンバーなど細かい指示はありませんので、ラリーと同じ感覚でやると間違いなく道を間違えたりクラッシュしてしまうと思います。
その他、ラリー系ゲームにしては珍しくBGMが鳴ります。グランツーリスモ2や映画のような険しい感じのロックでラリーレイドの雰囲気に合っていると思います。ぜひApple Musicなどのサブスクリプションでも配信して欲しいです。
その他、車の駆動方式の説明に誤字が見られます(例えばプジョー3008はFWDでゲームでもアンダーステア気味だがRWDになっているなど)。ラリーゲーム全般に言えますがリエゾンは省略されており、ありません。
最後に、初めてのラリーレイドゲームになりますが、とても面白いです。しかし、挙動がやや非リアル的な点が気になりました。恐らくリアルすぎるとストレスが溜まったり初心者が完走できないというリスクを恐れてこの挙動にしたのでしょうが、私的にはDiRT RALLYのような極限までリアルなモードと、南米とアフリカのステージが欲しかったです。なので星4つになります。