これ以上、壊さないで。
学生時代「誰かに助けを求めることも大切」と学んだ。
誰かって誰だろう。
同じ血が流れていても、同じ食べ物が好きでも、嫌いな色が同じでも意味がない。
紐をみたら、橋をみたら、車をみたら、ペンをみたら。
鳥かごに入っている鳥は、羽ばたき方を知っている。鋭いくちばしもあるのに。
今すぐ飛び立てばいいのに。
なぜだろう。
かごより広大な世界の恐ろしさを知っているのだろうか。
目覚めると、鳥かごの中で鳥が動かなくなった。狭い世界で生きた短い時間は幸せだったのか。鳥に「しあわせ」っていう感情はあるのかな。
どうしてだろう。
春・夏・秋・冬はいつもやってくるのに。
わたしの感情を返して。
春が終わったら夏が来るように。