あなたの『使命』はなんですか?
フランスに続きドイツでもロックダウンが決定され、オーストリアも時間の問題じゃないのか?と噂されている10月末。私も11月は3つ演奏会をひかえているので、ハッキリ言って今ロックダウンされると、心にも懐にも大打撃。でも政府からの正式な発表がない限りこちらは動けないので、今はひたすらコツコツと、やることをやるのみ。
ohne Kunst und Kultur wird's Still
芸術が無くなれば、残るのは無だ
フランスやドイツ在住の友達が、現在facebookでこぞってこのスローガンを掲げて「コンサート会場は安全だ」とか「アートは遊びじゃない」とか「抗議運動として無料ストリームはもうやるな」などと投稿していてごもっとも思いながらも、ここではあえて諸々政府の芸術家や音楽家、コンサートやオペラ会場、シアター業界への対応にはふれないでおく。(ただ、実際私が住んでいるオーストリア政府の対応・保障はもんのすごく良心的だとは思う…)
私が書き留めておきたいのは、再びすべてが『無』になったとき。
あなたが本当に伝えたいことは何ですか?ということ。
3月~6月のロックダウンを思い出す。最初の2週間ほどは不安でパニック状態で、心身が落ち着くまで1ヶ月かかったが、そこで堰を切ったようにいろいろなアイディアが湧いてきた。身体を休め色々と考える時間ができた上に音楽界の長年の「ネットへの偏見」がグンと減ったことで、ツイッターやインスタグラムに顔を出して投稿する勇気がわいた。ずっと興味があったYouTubeへの動画投稿にもチャレンジし、数々のコメントに今も原動力をもらい続けている。未知の世界だったnoteにも記事を書きはじめたし、最近はひそかに音声メディアでも「音楽留学に役立つドイツ語」を配信している。
すべて、ロックダウン前には思いつきもしなかったことだ。
周りからの圧力や偏見がない、本当に自由に使える時間がポロっと舞い降りてきたことで、ここまで色々なアイディアが出てこられる生活のリズムが整ったのだ。
もちろん、私の一番の生きがいは
「信頼できる仲間と音楽をつくること」
(先日のツイート参照)
でも、それが再度のロックダウンや、将来育児などで叶わない期間はこれからもあるかもしれない。
だからこそ、自分が世界に貢献できることは少しでも多く自分のなかでクリアにしておきたい。
実際、YouTubeに伴奏動画をアップするのも、ちょこっとアドバイスをツイートするのにも、想像以上にやりがいを感じているし、視野も広がった。
室内楽はまだまだ日本の音楽界ではニッチなジャンルだし、そもそも演奏会に行ってみようかなと思っていただくには、活動を知ってもらわないと始まらない……というような系統の文章はもうネット上にあふれ返るほど存在するので、割合する。
つたない文章をまとめると。
2度目のロックダウンがあるとして。
まずは、11月いっぱい。
泣いて過ごすにしても、笑って過ごすにしても、
再び、完全に自由に使える時間が与えられたのだ。
今、自分ができることを、思う存分やってやろうじゃないか。
あなたの『使命』は、なんですか?
秋色のウィーンより
油井香澄。