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イノベーションの現場にオープンでフラットな文化をつくるための20分

ワークショップデザインを学んで、早7年。その間に4つの異なる職業に就いてきましたが、時々このワークショップデザイン力が発揮されるタイミングが訪れます。そして、今回は新たなチャレンジとなった「オープンイノベーションに取り組むビジネスパーソン同士の交流を深めながら、参加プログラムについての意見交換を行う」ワークについてご紹介します。


1. 名刺交換の一歩先へ

先日開催したInnoLaboNIIGATAの定例会で、参加企業を対象にしたミニワークショップを行いました。今年の4月から毎月定例会を開催していますが、ただ単に顔を合わせているだけでは参加者同士の交流は生まれにくいと感じていました。

私は元々、教育分野で働いていた頃に子どもや親子を対象にイベントやワークショップを行っていました。体を動かすアクティビティ系からテーマについて学びを深める対話系など、さまざまな種類のものにチャレンジしてきました。

ところが、今回の対象は「大人」、そして「仕事として参加している」方たち。ビジネスパーソンに向けたワークは初だったので、直前まで試行錯誤したというのが本音です・・・笑

私のミッションは2つ。
(そして、ちょっとばかりの楽しさを加えたい)

・ほぼ初対面の人同士の交流を活性化させ、今後のコミュニケーションのきっかけを作る。
・話す内容は本プログラムに関わることで、一人一人が意見を述べる。

進行する上での制約は2つ。
(”制約”と聞くとネガティブなイメージもありますが、ある程度条件が限られている方が逆に良いコンテンツを生み出します)

【時間】20分
【参加者】本プログラムの参加経験がバラバラ(毎回参加している人もいれば、今回初めての人もいる)

2. オープンな雰囲気をつくる仕掛け

そこで今回使用したのは「えんたくん」という対話ツール。丸いダンボールを円になって座った膝の上に乗せて、書き込みながら話すというものです。もちろん会場には会議用の長机もありましたが、あえてこちらを使いました。

えんたくんのいいところは
1. 円形なので人との距離が均等になる
2. 円形なので全員の顔を見ながら交流できる
3. 意見や回答をカンペ(台本)のように、メモのように書きながら話せる
4. 設置・撤去が簡単で場所を取らない

えんたくんでトーク!

あらかじめグループ分けをしておいたことで、名刺交換や簡単な挨拶が済んでいる状態からスタートしたのはよかった点でした。顔馴染みの人から最近参加した人まで、参加経験がアウトプットの差を生まないような問いの設定とグループ編成も意識しました。

3. 参加者の様子と感想

全部で9組ありましたが、どのグループも活発に意見交換されているのが印象的でした。できるだけ業界と企業の所在地が被らないようにメンバーを組んだので、同じ質問に対してもバリエーションのある回答が出ていたように思います。

「冒頭のパートナー企業同士のコミュニケーションがとても良かった」
「今までよりもパートナー企業様と話す機会があったので良かったです」

といった感想をいただきました。
一方で、「時間が足りず、話しきれなかった」という声もいただいたので、また機会があればさらに深く交流できるようなワークにチャレンジしたいと思います。

たかが20分、されど20分。
これが参加者同士のつながりを生んだり、新たなヒントを得たりするきっかけになっていると嬉しいです。


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