全き死よ

死よ
全き死よ

万雷の喝采が
私を迎える

道端の日常より
唐突な裂け目が見開く


死よ
全き死よ

無味無臭の和音が
嗚咽を呼ぶ

膝をつく間も無く
あらゆる感覚は焦点を失う


死よ
いざ万来する