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軽井沢香澄
2019年11月8日 09:55
屋上で、足を放り出し、柵に背中を預けぼうっと世の中を見た。私の生活していた大学。こうしてみると、「生活」の文字がぼうっと空中に拡散されたように感じた。まだ誰も私に気づいていない。昼休みの人混みと喧騒が何層かのレイヤー越しに柔らかく聞こえる。 なんとなく手癖で、ポケットからタバコを出して火を付ける。肺に入る煙も少し浮かれている。 さて、灰皿がわりに床に擦り付けてもよいか…と考えてる時に、バン