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【眼科コラム2】角膜のスペシャリスト「前眼部OCT」をご存じですか?

皆さま こんにちは!
春日部中央総合病院眼科の多田です。
本日も春日部の眼科医療の発展に尽力したいと思い、診療に当たっています。

今回のコラムでは、角膜(前眼部)のスペシャリストのような機能をもつ検査機器「前眼部OCT」をご紹介します!


眼科医療も地方によって得意分野がある?

ご存じない方が多いかもしれませんが、国内の眼科医療は、西日本と東日本で得意分野が分かれる傾向にあります。

簡単にいえば、西日本は角膜(前眼部)、東日本は網膜(後眼部)を得意分野としている印象です。もちろん、東日本の中でも角膜が得意分野の病院はあります。
ただ、春日部市に関しては、角膜分野は弱い傾向にあります。


「角膜」とは例えると…?

「角膜」と言われても、皆さまピンとこないかもしれません。
カメラに例えると、角膜はレンズに当たります。私たちは、綺麗な角膜を通して物を見ることで、綺麗な景色や、他人の顔などの細かな表情の変化などを見ることができます。

さらに言えば、「網膜」は、カメラのフィルムですが、フィルムだけでは綺麗には見えません。レンズ(角膜)と両方揃ってこそ、眼は綺麗に物が見えるのです。


角膜のスペシャリスト「前眼部OCT」

そこで、今回皆さまに紹介するのは「前眼部OCT」という検査装置です。
この装置は、言うなれば、前眼部のスペシャリストのような機能を持っている装置です。
これにより、人間の目には見えない、角膜の歪み(乱視の原因)や緑内障の検索・治療につなげることができます。また、白内障術後、網膜が綺麗で、手術も上手くいったのに、視力が出ない患者様の視力を改善することも可能となります。
その他、眼の不快感やドライアイの精密検査まで行える優れ物です。

以下は、前眼部OCTで検査した際のトータル解析の画像です。
この画像から医師が診断いたします。

角膜が強いのは西日本という傾向が示すように、春日部市にある当院は「前眼部OCT」を現在まだ導入していません。今後導入することがあれば、皆様にお伝えしたいと思います。
 
「角膜を徹底的に検査したい」という希望がある方は、「前眼部OCT」の検査ができる病院を探してみることをおすすめします。