アー、ちょーだい~得する音楽用語~
「アーちょーだい♪」
「アーください!」
「アーもらえる?」
音楽人、特にクラシック系の演奏者で使われる日常会話です。
私がロック・ジャズ界隈からクラシック系に一歩踏み込んだ時に、最初に戸惑ってしまったコミュニケーションだった。
チューニングと音名
ピアノの音は簡単に変えられない。
そのため、フルートやバイオリンなどの管弦楽器の演奏者は伴奏者に自分が耳で合わせやすい音を弾いてもらってチューニングするということが習慣になっているわけです。
「アー」というのは、音名のことです。
音楽では「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」というイタリア語を使っていますね。
クラシックの世界では様々な言語が使用されます。
「アー」はドイツ語です。
ドイツ語で「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」のことを「C・D・E・F・G・A・H・C」と言います。
読み方は「ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー」です。
ロックやジャズなどでは英語を使うことが多い。
「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」を「C・D・E・F・G・A・B・C」と言い、読み方は一般的なアルファベットと同じです。
「アー、ちょーだい」とは、「ラの音を出して」ということだった。
ドイツ語と英語
それまで私は「エー出して」と言っていたのです。
音楽大学でクラシック科の方々とアンサンブル( 合奏 )の練習の時、
私が「エーもらえる」と言ったら、不思議そうな顔で「ミ」の音をくれた時にチューニングは「ドイツ語」を使うということを学んだ。
調性
調性・・・ハ長調という言葉は、一度くらい聞いたことがあると思う。
ハ長調の曲とは簡単に説明すると、「ド」から始まる「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の音階を主に使って作った曲のことを言う。
ちなみに「ハ音」とは日本語で「ド」のことである。
クラシック科では調性もドイツ語を使うことが多く、
次は「ツェー・ドゥア」の曲にしよう。という感じで使われる。( ドゥアとは長調のこと。)
「シの音」はドイツ語ではHで、英語ではB。
「シ♭の音」はドイツ語ではB、英語ではB♭。
音楽用語は面白い。