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魅力を数値化する - コンジョイント分析
魅力を数値化する。
新しい洗濯機を開発しようと思う。
どういう機能をつければ、たくさん売れるのか?
そんなときに、「コンジョイント分析」が役に立つ。
ある商品を構成する”機能/要素”の魅力を数値で表す手法
商品:洗濯機
機能/要素:縦/ドラム型、洗剤自動投入、ふろ水ポンプ、価格対象者が気づいていない(明確に優先順位を説明できない)潜在的な魅力を把握することができる。
それぞれの機能の魅力度は、直接対象者に聞かずに、その代わり、いくつかの組み合わせから商品を選ばれた結果から機能/要素の魅力を推定する。魅力は、確率で表される。
・「ある機能に魅力がある」とは、「商品が選ばれる確率を高める」と解釈され、その魅力度を高める度合いを”効用値”と呼ぶ。
![](https://assets.st-note.com/img/1650143862615-kfSH4EvUWM.jpg?width=1200)
コンジョイント分析の概念
概念はわかりやすい。この手法を使えば、機能ごとの魅力度が出てくる、なるほど。一方で、自然といくつかの疑問が出てくる。
・なぜ、こんなことができるのか?
・そもそも、効用値が「マイナス」って、どういう意味?
あなたが、分析者ならば、この手法を説明したときにクライアントから質問されるだろう。回答をもらったが、納得得られるものが少なく、ググっても、直接的な回答が得られなかったので、ここに残そうと思う。
なぜ、こんなことができるのか?
コンジョイントは、2つの学問・技術により実現されている。
①魅力度の数値モデル化
いくつかの機能・要素からなる商品のそれぞれの魅力をどう合算して魅力度を計算するか?という数値モデルがいくつか存在する。一般的なコンジョイント分析では、「多項ロジットモデル」が採用されている。
![](https://assets.st-note.com/img/1650143892900-pVSaIxrScO.png)
②選ばれた結果から、要因を推定する:ベイズ推定
「結果から要因を推定する」というのが、基本的なベイズ推定という手法の概念である。
「商品Aがxx%の確率で選ばれている。選ばれる確率が多項ロジットモデルで説明できると仮定したとき、それぞれの機能・要素の効用値はどのくらいか?」を推定できるのが、この手法のメリットである。
#ちなみに、「実験計画法に基づき直行表を用い・・・」というのは過去の話だが、今でも、Wikiには、そのような表現がされている。
効用値が「マイナス」って、どういう意味?
魅力がネガティブって、「めっちゃ嫌い」ってこと?魅力に負の数があることに違和感がある人がいると思う。
実際は、効用値は多項ロジットモデルにおける自然対数(e)の係数であり、魅力を考える上では「負の数」とはならない。
最後に
コンジョイント分析を使うと、調査以外に、実際に選ばれた結果から、なぜ選ばれているのか?を推定することができる。
個人的に、この手法は十年以上前から知っていたが、「実験計画法」の延長の知識であった。最近、海外のデータサイエンティストと話をしていて「コンジョイント分析には、階層ベイズ法を使うなんて、当たり前の話だ」と言われ、ショックを受け、慌てて私の頭のUpdateしました。
コンジョイント分析については、日本のWikipedaの情報はやや古く、、
要因とその内容を考える場合は、直交表の型に合うような個数を考えたい。
英語のWikipediaや、SASの技術資料(Youtube)がとても役立ちました。