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富山県は本当に「『寿司』と言えば富山」になれるか? vol.8(魚津その2)
前回までの連載(noteの過去記事をご参照ください)で私は、富山県が「『寿司』と言えば富山になるぞ!」と宣言したことに私がいろいろ考えを巡らせ、まずは2泊3日で富山市内の6軒の寿司屋を回ったり、富山県成長戦略カンファレンスのセッション『「寿司と言えば、富山」地方ブランドは本当に作れるのか?』に登壇したことから、「世界標準寿司を増やしてまずは富山にフーディーを呼び、そこでキトキトの魚を富山産のコメの酢飯に乗っける呑み寿司の魅力も知ってもらう流れを作ること」がいいのではと考え、地方第一弾として氷見市を2泊3日で回り、6軒の寿司屋を取材。そして次に富山で一番有名な寿司屋のひとつ、「鮨大門」を擁する魚津市に向かったことを記した。今回はその続き。
実は魚津に行ったからには、寿司以外にもうひとつ、行きたいところがあった。「KANATA WINERY」である。魚津市にはじめてできたワイナリーであり、ファーストリリースは2022年。一気に8種類ものワインを発売している。
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軽井沢で知り合ったときには生ハムづくりの職人だと思っていた馬淵さんが、実はこのワイナリーの誕生にかかわっていると知り、事前にお願いして見学させていただき、特別に試飲もさせていただいた。いろいろ飲んだけど、生食用のブドウをブレンドした「D.O.S 2022」が素晴らしかったよ。もう完売しちゃったんだけどね。今年もリリースするというから、とっても楽しみ。
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で、本題。
この日は魚津の村椿市長に地元の寿司屋をご案内いただく予定。とても楽しみなのだが、定休日の関係で一軒、前日に行けなかった寿司屋があった。「太助鮨」という。「鮨大門」は全国区的な人気だが、太助鮨は地元の寿司フリークが複数推している。魚津にせっかくいるんだから、なんとか行きたいと思って電話したら、5時から30分なら大丈夫とのこと。そこまでいわれたら腹回りのサイズを気にするわけにはいかない。ワインの酔い覚ましもかねて、突撃することとした。
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コース料理は5,500円(税別)からだが、あとのことを考えて一番リーズナブルな握りだけの「和コース」に。先付けと止椀がついて3,000円(同)! それで11貫も。
酢飯は富山らしい米酢。ちょっと甘目だが、これがキトキトの魚に合う。キジハタや甘海老、紅ズワイガニ、バイ貝、寒ブリなど地物を中心に握ってもらったが、握りの形もいいし、地元のフリークが推すのもよくわかる。呑み寿司のレベルを超えた、これぞ太助! 今度は時間をかけてじっくりと楽しまなくてはね。
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で、村椿市長とは私の定宿、マンテンホテルで待ち合わせ。市長おすすめの店にまず、連れて行っていただいた。市長とは県庁に勤めていらっしゃったころからの付き合い。まさか魚津で再会するとは思わず、ひさしぶりにじっくり呑む時間がうれしい。
まずは新鮮な魚津の魚も盛り合わせが出たのだが、断らなくてはいけないのは、この店の名は明かせない。店主と話したところ「うちは地元の常連でいっぱいだから、これ以上客はいらないんだよね」と言われてしまったのだ。私はジャーナリストを名乗るつもりはなく、店に寄り添いたいから、そういう事情は考慮したいと思っているからだ。その後もかぶら寿司やからすみなど、美味しい酒肴がたくさん出たのだが、もしも興味を持ってくださったかたがいらしたら、これらの写真をフックに写真検索して調べてほしい。写真さえあれば、いまや見つからない店はないといわれているからね。
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で、私は考えた。富山には「呑み寿司」という素晴らしい文化があることはよくわかったが、もうひとつ、「俺の寿司屋」というひとりひとりが大事にしている常連寿司があるんだね。氷見市でいえば釣さんの亀寿司みたいなものだろう。これも大事にしなくちゃいけないなあ。
そしてもう一軒、市長が好きな「大黒屋寿司」へ。川沿いにある風情のある寿司屋で、独特の握りがいい。ここもきっと地元の常連が大切にしている「俺の呑み寿司」に違いない。
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魚津に来てよかったなあ。富山の寿司文化が奥深いことがよくわかった。2023年はこれで終わりだが、2024年もまだまだ富山を回りたいなあ。富山市内はもっとあるだろうし、高岡も外せない。山間部にも面白い寿司屋があるという情報も入っている。
そんなことを考えながら、私は昨日出会ったバーで魚津の最後の夜を終えることにした。女性のバーテンダーがやっている店で、東京の西麻布で修業したとか。昨日いただいたジンが美味しく、まずは一杯。そして富山の三郎丸醸造所のウィスキーで締めた。
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今宵も寿司3軒。まだまだ続く、富山寿司の旅。
★KANATA WINERY
★太助寿司
★大黒屋寿司店