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感想「科学鑑定のエスノグラフィ」
科学鑑定のエスノグラフィ
ニュージーランドにおける法科学ラボラトリーの実践
鈴木 舞、東京大学出版会(2017)
科学鑑定をおこなう法科学ラボラトリーの実態を、文化人類学的なフィールドワークの手法を用いて、詳細に分析・解明した民族誌研究。犯罪捜査や裁判に利用される法科学の特性に着目し、ラボ内の実践から国際関係まで、法と科学の複雑で多層的な相互作用を描く。
読みました。
ニュージーランドの法科学研究所(政府出資の研究会社)を題材に法科学の現場とそれを取り巻く情勢が詳細に研究されています。
法科学がどういった仕事をしているのか、法科学の中の分野による様々な違い、裁判を通して世間からどのような圧力を受けてそれにどのように対応しているのか。
特に、法科学ラボに関する「標準化」がどう進んでいるのかについて現状を深く掘り下げています。
2014年の研究ですが、10年経った現在でも同じような状況ではないかと思います。
法科学とは何なのかを知る上で非常に参考となると思います。
技術者として法科学に興味のある人にはもちろんですが、本書は社会学研究であり、裁判官を始めとする法曹関係者や日本の法科学をどうしていくのか政策決定に関わる人にも読んでほしいと思います。
(むしろ理系の人よりも社会学研究の書籍を読み慣れている文系の人の方がとっつきやすく感じるくらいかもしれません)
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