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プロが教える小豆の湯がき方

今日は『小豆の湯がき方』について画像を入れて説明していきます。

和菓子を作る方や料理をされる方、また製菓学校に通っている方には特に参考になるのではないのかなと思います。

工程は大きく分けて
『選別』『洗浄』『湯がく』です。
それを以下に細かく説明していきます。
小豆を湯がく事が出来ると自家製の餡が炊けたり、自分の好みの甘さの密豆が出来たりとその後の加工がしやすいですね。

ではスタートです!
まずは『小豆の選別』です。
この工程はしないお菓子屋も多いですが基本の作業になりますので説明を入れておきますね。
必要な量+約30gを計量してください。
それを平らな入れ物に出します。バットとか番重とか平らであれば何でも大丈夫です。
入れ物を奥に傾けて小豆が向かって奥に全てあるようにして下さい。
そこから平らに戻して選別した小豆だけを手前に運んで行きます。
その際に虫食いや未熟な小豆をはじきます。
選別が終わった小豆だけが手前にある状態ですね。
全ての小豆が手前来たら選別が終わりなので、もう一度計量し、必要な量に合わせて下さい。

次は『洗浄』です。
小豆は見た目はピカピカして綺麗に見えますが意外に汚れていますので、ザルに移して流しで洗って下さい。
どれだけ汚れているか興味がある方はボールに水をためて洗ってみて下さい。

次は『湯がき』です。
まずは鍋を用意して下さい。
その中に洗った豆を入れます。
小豆の高さに対して倍ぐらいの高さになるように水を入れて下さい。
量ではなく、高さです。


そして強火にかけていきます。グツグツと沸騰して、しばらくすると水の色が変わって来ます。
これは豆の中にある渋が出てきている証拠です。
穴があいているお玉や茶漉し等で豆をすくって見て下さい。
すくった豆の全体量の約8割ぐらいの豆たちにシワが入っている状態まで湯がきます。


これはお湯の中ではパンパンに膨らんでいる小豆が外に出される事でキュッとなってシワになっているイメージです。
この時、豆の中心はまだ固くて皮が伸びている為、キュッとなってシワになるんです。

理論野郎なので長くなってすみません。
話を戻しますね。
すくった豆の全体量の8割にシワが入れば次の工程に移ります。
次は『びっくり水』です。
急に可愛い名前で親しみやすくなりませんか?
差し水とも言いますが、名前の通り豆をびっくりさせるんです。
鍋の中に水を一気に入れて下さい。
目安は沸騰が完全におさまるまでです。(50℃以下になっています)
ポイントは一気に水を入れる事。
チョロチョロと水を入れても鍋の中の小豆達はびっくりしません。
一気に入れる事で急に冷たい水が来てびっくりしてくれるんです!


先ほどお玉ですくうとシワが入っていましたよね?
それを鍋の中の豆、全体にしてあげる事を目的にしています。
またまた理論で長くなりそうだったのでめちゃくちゃまとめると、
・皮を伸び縮みさせてもっと大きくする。
・渋を出す。
・鍋の水の温度を下げて崩れないように小豆の中心をまで火を通す。
です。
理論説明で長くなるのをグッとこらえました。

びっくり水をしたらそのまま強火で炊いて下さい。
次の工程は『渋切り』です。
びっくり水をして少し炊くと、またお玉等で豆をすくってみて下さい。
その時にすくった豆の全体量の約8割がパンパンに膨らんでいれば渋切りのタイミングです。


さっきは8割にシワ、今回は8割がパンパンです。
流しにザルを用意して、その中に鍋の小豆を出して下さい。


豆と鍋を軽くすすいで、豆を鍋に入れます。
そこに新しく水を入れますが、豆の高さから約1cm上ぐらいの高さまで水を入れて下さい。


火にかけて頂いて、沸騰するまでは強火。
沸騰したらコトコトするぐらいまで火をおとして炊いていきます。
水を少なくするのは豆が動ける範囲を減らす為で、豆どうしがぶつかって割れる事を防ぎます。
火をおとすのも割れない用にする為です。
またしばらく炊くと水が減って豆が出てきてしまいますので、そうなればまた約1cm上ぐらいまで水を足してあげてください。
水の中に入っていないと炊きむらが出来てしまいます。

湯がき終わりのタイミングは、豆をすくってみて一番固そうな豆を食べてみて下さい。


その時に皮が固く感じればもう少し炊いて、好みの固さであれば湯がきあがりです。
流しにザルを用意して豆を出します。
これで『湯で小豆』の完成です。


そのまま餡子や密漬け等に加工する事が多いですが、この状態で保存したい場合は湯で小豆をボールに水をはった所に入れて、温度が常温以下になるまで優しい流水で晒して下さい。
温度が落ちればザルで水を切り、ビニール袋に入れて冷凍保存がおすすめです。

和菓子教室も個別で対応させて頂きますので、お気軽にメッセージ下さい。

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