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僕は音楽を聴かない

いつからか音楽を聞くのをやめた。
多分8年くらい前だと思います。
20代のほとんどを仕事に費やして、休日も彼女がいなくて一人で過ごすことが多く(20代は異性と過ごす人が多いですから)、音楽をかけながら何となくダラダラ過ごしていた時期がありました。
そういう暇な時は昔の曲を聞きながら、過去の自分に慰めてもらっていたのかもしれないのですが、昔の曲をリピートで聞きまくっていたある瞬間に
「だめだ!!」と思ったんです。
昔の自分に縛られている、、、と。

その時の感覚は覚えていて、ほんとにふとした瞬間の罪悪感にも似た感覚でした。
そして、そこから音楽を聴くことは一切やめました。一切です。音楽プレイヤーも捨てました。録画していた音楽番組も全て削除しました。ユーチューブも見なくなりました。ライブのDVDは全て売りました。そうです、過去の音楽と完全なる決別を果たしたのです。

そうすると、何か気持ちが楽になったんです。音楽からの高揚も癒しも励ましも全部なくなったのに何故だろう。。

それまでは通勤の移動中やカフェに居る時は常にイヤホンで音楽を聴いていたし、自分の世界に入り込んでいました。そういう自分が好きだったのか、何なのか今となっては分からない。

で、いざ音楽が無くなると、、、
それはそれで「あっ楽しいかも。。」って思えたんですよね。

なぜだろう。読書にも集中できるし、外の景色にも目が行くし、生活音にも耳を傾けられる。人の声にも。それに周りに敏感になると純粋に楽しいです。。音楽がなくなって、こんな感覚になるとは。

また思わぬ段差に足を取られることもなく、人にぶつかることも、ぶつかられることもない。。身体的にも安全です。。

音楽は気持ちを落ち着かせ、安定させる効果もあるし、音楽を聴きながら青春を駆け抜けてきたし、私は10代20代で充分音楽の恩恵を受けてきました。

でも、あの瞬間から音楽を聴くことはやめたし、やめると決意したら今度は30代以降は音楽なしに生きていこうと思いました。そして今。実際に実行してみると悪くはないです。良いとは言いません。悪くはない、ということです。

振り返ってみると、20代後半は新しい音楽より昔の音楽に固執するような感覚があり、実際に10代の時に聴いていた曲に何度も励まされたし(実際に何百回も聴きました)、でも昔の曲を聴くなんて自分も歳を取ったなあと俯瞰して感じることが多くなっていたのもあります。先にも言いましたが、昔の曲を聴くことでなんか停滞や後退、縛られているような感覚があったのです。これは上手く表現できなくてすみません。とにかく、昔の曲を聴きたいと思っている自分と、そう思っている自分自身が何となく嫌になっていたんです。

そして、音楽を聞かなくなって今は8年経ちますが、まあそんなに支障はありません。音楽聴かなくても生活はできますし、仕事も出来ます。友達とも遊べるし、家族関係にも問題はありません。新しい音楽は時たまテレビでみたり、ユーチューブでたまに聞きます。古い音楽は車に乗っている時にラジオから流れてきます。音楽ゼロではないですが、なんか自由です。ちなみにふとした時にラジオから流れてくる音楽は、最高です。

あの毎日毎日音楽漬けだった日から比べると今は刺激は少なくなった分、他に刺激を求められてますし。こういうのが自由だなって思うんですよね。

音楽やめてから読書量が増えたし。多分年間200冊。ニュースを仕入れる時間も増えました。国内や国外の社会情勢に始まり金融問題スポーツにも造詣か深くなりました。

ただし友達から誘われたらフェスには行きます。VIVA LA ROCK、JAPAN JAMなど、この8年の間に4回くらいは行きました。この程度の音楽との付き合いもいいですよね。

音楽ゼロにはならないですが、日常で音楽を聴くことはゼロです。音楽を語れない負い目はありつつも、それでもまあトレンドに乗れなくてもいいかなと思っています。この感覚分かる方いますかね。年一回の紅白歌合戦を見ていれば何となく1年間のトレンドが追えます。

今は他の音や声に耳を傾けていきます。
人生、色んな分岐点があります。
音楽がない生活も悪くないです。
いつかまた日常的に音楽聴く日はくるでしょうし。

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