「鮮度」　漫才

２人用の２分半くらいのネタで、表記はA.Bとしています。

A　〇〇です。おねがいします。

B　おねがいします。

A　この前ね、すごく鮮度の良い魚を提供するお刺身屋さんに行ったんですよ。

B　鮮度の良い刺身屋さん。

A　さっきまで水槽で泳いでたお魚が、お刺身で出るんだけど、鮮度がよくてお皿の上でまだピチピチ跳ねてるんだよ。

B　すごいな。それでいうと俺もこの前、鮮度の良い焼肉屋さん行ってさ。

A　鮮度の良い焼肉屋さん。

B　どのお肉も脂のって色もすごい綺麗で。もうとにかく美味しい。

A　羨ましい〜。鮮度の良いお肉ってあんまり聞いたことないかも。

B　ふと周り見渡したら、厨房から牛がこっち見てて。

A　厨房から牛が見てる？　どういうこと？　厨房で捌いてんの？

B　そうかもね。お皿に乗ったお肉、まだピチピチ跳ねてたし。

A　お肉でそこまで新鮮なことある？　厨房の牛は、ずっと見てるの？

B　まあ、たまに店内散歩したり。

A　衛生管理大丈夫？

B　新鮮なお肉だったな。

A　新鮮とかの話？

B　そのお店野菜も美味しくて。

A　焼肉屋さんの野菜いいよね。

B　何よりも鮮度がよくて。

A　野菜の鮮度がいいかなんてわかんないでしょ。

B　いや、鮮度良かったよ。タマネギ注文したら、作業着姿の農家さんが来てタマネギ手渡しだったから。

A　手渡し？　タマネギを？

B　そう。まだ土ついてて。

A　掘り立て？

B　実際焼いて食べたら、すごく大地を感じる味がして。

A　それただの土の味だろ。

B　ふと厨房見たら、キノコ農家がこっち見てて。

A　だからなんで厨房いんだよ。それに、野菜農家かキノコ農家かなんて見ただけじゃ分かんないだろ。

B　キノコ農家は頭におっきいキノコの帽子被ってた。

A　わかりやす！　なんで厨房でコスプレみたいなことしてるの。

B　農家さんいつもありがとうございます。

A　ありがとうございます。

B　その後注文した、たまごスープ。これまた美味しくて。

A　鮮度は？

B　良かった。

A　だろうね。

B　注文したら、店員さんがニワトリを運んできて。目の前で産んだたまごでスープ作るって言うんだよ。

A　ええ！

B　でもなかなか産めなくて。

A　それ何時くらい？

B　夜の９時とかかな。

A　ニワトリはそんな時間にたまご産めないって。

B　みんなで応援したよ。頑張れーとか。よっ自然界の頂点！とか。

A　それは言い過ぎだろ。

B　そしたら、産んでくれて。

A　おお！

B　俺もう感動しちゃって。涙堪えて厨房見たらたまご農家がこっち見てて。

A　そこニワトリじゃないんだ。

B　今度一緒に、その焼肉屋さん行こうよ。

A　えーーーー。牛は見てみたい。
     ありがとうございました。

B　ありがとうございました。