【神戸旅行記】献血のついでに八宮めぐることにした【アンティーカ献血コラボ】
2024年3月31日まで近畿ブロック血液センターとシャニマス(アンティーカ)のコラボが実施されています。何の因果か、私はコラボ開始日当日と京都出張が重なり、1回目の献血を行いました。
コラボとは関係なく以前から度々献血には行っていましたが、どうせなら3回達成したいのでコラボ期間中に近畿への旅行(というか献血遠征)を考えていました。そんな中、1月13日のシンデレラガールズのライブが延期になったことで週末の予定と旅費に空きが生まれたため、ここで近畿に行くことに決定。どうせなら等身大パネルが置いてあるところに、どうせなら霧子のいるところに行きたいと思って公式Xを見ると、その日は神戸の三宮にいるとのこと。
神戸か、まだ行ったことがないしちょうどいい。献血遠征のついでに神戸観光と洒落込もうじゃないか。どこに行くか……さすが神戸、絞り切れないほどある。献血の予定が最優先だからあんまり遠くには行けないし……ほう、すぐ近くに生田神社がある。1月だし参拝してみるのもいいな。ちょっと調べてみるか……ん?「八社巡り」!?
神戸には一宮神社〜八宮神社までの名前がついた神社があります。詳細は省きますが、生田神社に縁のある大変古い神社とのこと。それに全て参拝することを「八社巡り(または八宮巡り)」というそうです。シャニマスオタクかつ神社好きの私が「八宮巡り」などと聞いて無視できるはずもありません。今回の遠征、献血と合わせて八宮めぐることに決定。
旅程の主軸が決まったところで詳細を詰めていくと、
八社を徒歩で巡ると3時間くらいかかるが、実際に徒歩で巡っている人も多いし十分に可能。
一宮の近くには生田神社、八宮の近くには湊川神社という大きい神社があり、ここも含めて参拝する人が多い。
三宮は社務所の開いている時間がごく短い。
五宮は社務所が無人のため近くの祇園神社で御朱印を貰う必要がある。
六宮は八宮に合祀されている(六宮は現在の神戸大学医学部あたりにあったらしいので、もともと非常に近い場所にあった)。
ということに注意する必要がある。しかも私の場合は献血の時間もある。早朝に家を出て、昼前に神戸に着いて生田神社から一宮、二宮、三宮……、八宮と湊川神社に参拝し、それぞれで御朱印を頂き、その後に献血というプランを立てました。
※御朱印集めはスタンプラリーではありません。あくまで参拝がメイン、参拝の記録としての御朱印だということを忘れないようにしましょう。参拝自体を蔑ろにしてしまっては本末転倒です。
遠征結果概要
当日。三宮駅に着いたのが10:30。生田神社は三宮駅のすぐ近くです。御朱印帳は一応持っていきましたが、全部で御朱印を貰っていくと空きが足りないので生田神社で新しいものを購入しました。三宮駅を起点として生田→一宮→二宮→三宮→四宮→五宮→祇園→六宮・八宮→湊川→七宮と回り、最後に神戸駅に帰着したルートがこちら。
総移動距離:約15km
所要時間 :約4時間
最大標高差:約70m
念のためランニングシューズで挑みましたが、普段から走り込んでいることもあって足を痛めることもなく予定通り巡ることができました。しかし普段あんまり運動をしていない人には大変です。バス、タクシー、レンタルサイクルなど移動手段は徒歩以外にも考えられますが、バスは時間が読みづらい、タクシーは高い、レンタルサイクルは全体的に坂が多くてキツいと一長一短です。五宮か祇園の坂の下に自転車を置いて登っていくのであれば割と何とかなりそうですので、レンタルサイクルが一番現実的かも知れません。
献血も無事完了し、霧子がコラボ先で立派に活動していることを確認。今回の遠征の目標を達成することができました。更に今回貰ったシールは霧子。パネルを設置していたことが関係しているのかどうか分かりませんが、いずれにしても嬉しい限り。
これでコラボ期間中の献血は2回目。3回目は3月の6thライブ(大阪)の時にやろうと思っていますが、結局Day2の現地チケットは確保できておらずDay1のみ現地。どのタイミングでやるか難しいところです。
旅行記(当日の詳細)
Day1(2024/01/14)
今回の旅行の記録として、巡礼中に撮った写真で八宮めぐりをご紹介します。まずは生田神社。三宮駅からすぐのところにあります。神戸の中心部にこんなデカい神社があって初っ端から驚きました。
次に一宮神社。生田神社から10分弱です。近くに神戸牛の牛丼屋があり、有名店らしく開店前から行列ができていました。
続いて二宮神社。一宮神社から15分ほど。名前が同じなので以前は某男性アイドルのファンが多数来ていたとか。俺も似たようなものか……
今は特別賑わっている様子は無く、住宅街の中にある静かな社です。
三宮神社は「三宮」の地名の由来になった神社だけに三宮駅の近くにあります。ただし生田神社とは線路を挟んで反対側。二宮神社から15分ほど歩き駅前まで戻ります。
がーんだな…出鼻をくじかれた。時間が短いのは把握していたが日曜休みだとは思わなかった(後で調べたら確かにそう書かれていた)。
気を取り直して四宮神社へ。三宮神社からは20分ほど、このあたりから登り坂が増えます。
次は五宮神社。ここが八宮巡りの最難関です。所要時間は20分ほどですが、五宮神社が標高の高いところにあるため急坂を一気に登ります。
事前情報通り五宮神社は無人だったため、御朱印を頂くために祇園神社へ向かいます。少し下ってから登り返し、所要時間は10分程度。しかし境内は88段の石段の先にあるため、ここまで歩いてきた脚にはけっこう堪えるものがある。そしてこの石段を下るときがまた大変。
祇園神社は非常に眺めが良いので、本来は八宮巡りには含まれない神社ですがお薦めできるスポットです。
ちょうどこのあたりで昼時になったので寄り道して昼飯。そして八宮神社(六宮神社が合祀されている)に向かう途中にある大倉山公園を散策。大倉山公園は中央部にいろいろな県人会が植樹して「◯◯県の森」とエリアを分けあっている丘があり、福岡県なら太宰府天満宮に因んで牛の像があったり、大分県なら福沢諭吉の石碑があったりと、県ごとの特色も見れて意外と面白いです。
大倉山公園から八宮神社はすぐ近く。ここで六宮・八宮両方の御朱印が頂けます。
八宮神社から七宮神社に向かうルートの途中に湊川神社があります。徒歩10分弱とかなり近いです。こちらは楠木正成公自刃の地ということで、大楠公を祀った大変立派な神社となっています。
湊川神社から七宮神社までは少し距離があり、徒歩20分ほど。しかし次で最後となれば気合も入ろうというものです。
これにて八宮巡り完了。ここから神戸駅前まで戻ったところで総移動距離15km、所要時間約4時間(純粋な移動時間としては3時間弱)。徒歩で巡っていくことで、周辺のスポットも脇目に見ることができたり、坂が非常に多い神戸の地形を実感できたり、時代を超えて数多の人が行ってきた八宮巡りと同じ体験ができたりと非常に実りのある行程でした。
神戸観光も一応できました。生田・湊川の両神社はもちろんメリケンパークに行って神戸ポートタワーのライトアップも見れたし、南京町で有名な豚饅も食えたし、神戸牛なども食った(翌日のホテルの朝食ですが……)。他の観光スポットとしては六甲山とか有馬温泉とかハーブ園とか、まだまだ名所はありますがまたの機会にすることとします。
Day2(2024/01/15)
八宮巡りと献血だけなら関東から神戸まで遠征して日帰りでも何とか達成可能だという目算は立てていたのですが、それだと本当に他に何もできない。有給を使って1泊2日の行程にして、2日目はもうちょっと範囲を広げて観光する計画だったのです。それに三宮神社にもう一回参拝して御朱印を頂かないといけない。こういう事態に対応するための予備日としての意味もあります。
前述のとおり、神戸には生田神社と湊川神社という大きな神社がありますが、もう一つの神社を含めて三社に参拝することを「神戸三社参り」と言います。そのもう一つとは長田神社。電車で数駅離れますが、こちらも神戸市内にあります。せっかくなので神戸三社参りもしておこうと思い、朝から長田神社へ。阪急の高速長田駅から徒歩10分弱。
御存知の通り、この日(1月15日)はとんど焼き。長田神社でも行われていました。旅行者の私は別に焼く物も持っていないので関係無く、普通に参拝して御朱印を貰って駅へ取って返すだけ。しかし帰り道の商店街でふと看板が目に入りました。これは…聞いたことがあるぞ、給食パンとして神戸で絶大な知名度を誇るハラダのパン!
せっかくなので寄ってみました。なんと、ちょうどこの日は謝恩日で全品15%オフ!凄い!菓子パンなどをいくつか見繕い、せっかくなので神戸のメロンパン(サンライズじゃないやつ)も買ってみました。思いがけず神戸らしい要素が回収できた。
さて、この後。神戸の三宮やポートアイランドあたりはまた来る機会があるかも知れませんが、その周辺は多分ほとんど無い。神社好きとしては、この機を逃さずに有名な神社に行っておきたいところ。ということで向かったのは西宮。福男が走る神事で有名な西宮神社があります。阪急西宮駅から徒歩10分弱。
さすが有名な神社、敷地も広いし参拝者も多い。とんど焼きもやってる。その福男が走る神事でクライマックスを迎える十日えびすが終わったばかりなので、設置されていた小屋などが解体されていました。
西宮に来た理由はこの西宮神社だけではありません。真の目的は廣田神社、こっちにこそ行きたかった。相当広いと思った西宮神社ですが、実は西宮神社は廣田神社の摂社だったとのこと。また、西宮神社は県社だったのに比べ廣田神社は堂々の官幣大社。その中でも明神大社であり二十二社の1つでもあるということで、格の高さ、崇敬の篤さ、歴史の深さが伺えます。
阪急西宮駅からだと徒歩約30分。ちょっと遠いと思ったのでバスにしました。でもバスでも15分くらいはかかる。
非常に素晴らしい神社でした。市街地から離れていて西宮より参拝客が少ないということもあり、静謐な雰囲気です。社殿も大変に立派。後背に広大な森があり、自然の中にある日本古来の宗教観を色濃く残しているかのようです。
参道も大変よく整備された綺麗な道だったので、帰りは参道を歩いて駅まで戻ることにしました。やはり駅まで30分弱かかりましたが、どうせなら参道を通って参拝すればよかった。参道まで含めて、来てよかったと思える神社でした。
さて、このあたりでほぼタイムアップ。授与時間が大変短いため余裕を見て早めに三宮に戻り、御朱印を頂きました。ということでこれにて八宮巡り、御朱印も含めて完全に達成。せっかく三宮に戻ったので霧子の様子を見に献血ルームにも行きました。
霧子……しっかり仕事してるな……有給使って徘徊してる俺とは大違いだ……
まだ関東に帰るには少々早い。異人館街に向かうことにしました。お分かりのとおり、目的は異人館ではなくここにある神社です。三宮からだと急坂を登ることになりますが、距離的にはそこまで遠くありません。
異人館のメインストリートを通って、まず北野青龍神社へ。このエリアでも特に標高の高いところに鎮座していますが、目の前に集合住宅があるため見晴らしはゼロ。残念です。
続いて、萌黄の館、風見鶏の館など洋館の外観を見ながら、北野天満神社へ。ここも長い石段を登ったところにあるので非常に標高が高い。ただ、こっちは見晴らしが最高です。ここまで登ってきて良かったと思えること請け合いです。
これをもって今回の1泊2日の旅程終了。この流れで新神戸駅まで徒歩で向かい、帰りの新幹線へ乗り込みました。
この2日間でどれだけ神社に参拝したんだ……境内社を除いても15社?初日に生田神社で買った御朱印帳をこの2日だけで使い切ってしまいました。開いて見てみると壮観です。中でも廣田神社の御朱印(3行目の左から2番目)。「天照皇大神荒魂」と書いてありますが、達筆ながら荒々しさもあり、祭神の荒魂が文字にも表れているようです。全国で御朱印を多数頂いておりますが、ここまでのものは中々頂けません。
ただ観光するのとは一味違った満足感が得られ、ウォーキングとして低強度のトレーニングにもなりました。神社に参拝するというのも季節行事としては実に新年らしい。献血という社会貢献・医療支援的な行為も行えて、1泊2日の旅程が更に充実したものとなりました。
神戸に行くきっかけを与えてくれてありがとう幽谷霧子。
そして八宮めぐるきっかけを与えてくれてありがとう八宮めぐる。
本記事の投稿日は2024年1月17日、1995年の阪神淡路大震災から29年。私が歩いて神戸を回っている途中でも、いろいろなところで震災の記録がパネルなどで展示されているのを見ることができました。当時、テレビや写真で見た街の様子が想像もできないほどに復興していますが、風化させないようにしていることが分かります。モニュメントも今では映えスポットのようになってしまっていますが、地元の人にとってはその記憶を語り継ぐ文字通り記念碑的存在なのでしょう。
被災時の対応方法への知見、国や周辺自治体の支援、ボランティアの受け入れや治安維持など、今とは比べ物にならないほど手薄で拙いものだったことは想像に難くありませんが、それを乗り越えて復興した今がある。そしてその時の経験、東日本大震災や熊本地震などの震災で得た教訓が今まさに能登で活かされている。当然、過去の経験があったからといって今回は完璧に対処できるというわけではありません。しかし間違いなく対応力は上がっている。能登半島地震の発生とその経過を見つつ、今回神戸に行ったことでそのような感情を抱きました。