「【推しの子】 10」感想・ネタバレ
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この本との出会い
この本との出合いはちょっと変わったものでした。
私はある日、人気ゲーム「星のカビー」のキャラクターがこの【推しの子】という本のキャラクターをコスプレしているのをTwitterで見ました。
何故そんなコラボレーションが起きているのか、純粋な興味からこの本を手に取ることとなりました。
私はちょっと出遅れていたのかもしれませんが、日常から少し離れ、この物語の深さやドラマティックな展開にどっぷりと浸かりました。
読んだ本のタイトル
あらすじ・内容
感想
ネットテレビのバラエティ番組でルビーがリポーターとしてコスプレ特集を担当する中、その取材がコスプレイヤーへの配慮を欠いた内容となり、瞬く間に炎上騒動となります。
炎上騒動を機に、ルビーはその状況を自らの復讐の材料として利用し始める。
一方、アクアはある重大な事件、アイの殺害についての真相を追求することとなります。
彼の調査の中で、アクアとルビーの父親であるカミキヒカルが関与していることが浮かび上がります。
芸能界の闇が浮き彫りにされる中、二人の道は徐々に暗雲を帯びていくこととなります。
ルビーが炎上騒動に巻き込まれるエピソードは、ネット文化と現代の芸能界のリアルな側面を照らし出していました。
特にルビーの言葉「大抵のリークは不満と私怨をぶつけるためと『こんな事俺は知ってるんだぜ凄いだろ』っていう見栄ばっかだよね」という部分は、SNS時代の問題を的確に捉えていたと感じます。
一方で、アクアがアイ殺害の真相を追う姿は、純粋な復讐心と正義感の狭間で揺れ動く彼の心情を伝えてきます。
特に、父親のカミキヒカルが事件に関与していることが明らかになると、その衝撃は読者にも伝わってきます。
また、黒川あかねのキャラクターは、物語を盛り上げる鍵としての役割を果たしていました。
彼女の探偵的な能力や、ルビーやアクアとの関わりが、物語のスピード感を一層高めていたと感じます。
しかし、ある意味で物語の展開が早すぎるようにも感じられました。
特に、有島かなが有名監督との関係を盗撮されるエピソードは、芸能界のスキャンダルの現実を描写しているものの、展開があまりにも急でした。
最終的に、アクアとルビーの選択や、黒川あかね、有島かなの未来がどうなるのか、次の巻が非常に楽しみです。
芸能界の光と闇、復讐と正義、家族の絆と裏切り。これらのテーマが織り交ぜられた本作は、読者を引き込む力があり、私自身も次の展開を待ち望んでいます。
さらに、アイドルとしての活動やSNSの使い方、リーク問題など、現代の芸能界の問題点も散りばめられており、読んでいて考えさせられる部分も多かったです。
総じて、【推しの子】は、芸能界を舞台にしたスリリングで深みのある物語として非常に楽しむことができました。
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