任せるコツ(山本渉 著)
読む目的
自分も相手も楽になる任せ方を知る。
はじめに
相手のことを考えた正しい丸投げは個の成長を促し、組織全体の幸せにつながる。
第1章「どう頼むか」にはコツがある
どう頼むかの論点。
意欲創出(相手がやりたいと思えるか)
目的の明確化(なぜ必要なのか)
欲求充足(相手にもメリットがあるか)
選択肢の提示(断る余白があるか)
負担の配慮(負担を減らす工夫があるか)
まずは受け入れやすい情報からスタートして、心を開いてもらう。
意欲創出:やってみようと思ってもらう意欲を、依頼する側が作り出す必要がある。
意欲創出のための3つのポイント。
感謝される
褒められる
自分しかできない特別感
目的の明確化:目的を理解することによって、モチベーションも仕事に対する意識も変わってくる。
欲求充足:相手の意向に沿った文脈に変換し、メリットを提示する。
ただし恩着せがましい発言などは、やる気を失う原因にもなり得る。
断る余白:余力がない前提で、断りにくくしない工夫が必要。
好意:依頼を受け入れやすくする。
タイミング:褒める、とセットで依頼をする。
「威張る」「謝る」スタンスの頼み方は良くない。
第2章「誰に頼むか」ですべてが決まる
良い結果が出せるかは適正が重要。向いているか向いていないか、相手がやる気になるかという基準で決める。
本人の適正(何ができるか)と意欲(何がしたいか)が丸投げを成功させる鍵となる。
重要なのはさまざまな意欲があることを理解すること。
不得意が多い人と向き合うポイント3つ。
すぐに直る短所は改善する
短所をポジティブに活用する
チームで補強し合う
第3章「丸投げ」の前後にあるもの
丸投げの前後には、普段のメンバーとのコミュニケーションやフォローがある。
メンバーを知るために、徹底的に聞き手にまわる。
効果的な面談:雑談や冗談から始まり、相談を生み出す。継続的に行う。
人が分かると、その後仕事がしやすくなり、適したアサインができ、パフォーマンスも上がってくる。結果、効果的な丸投げにつながる。
飲みニケーションの注意点3つ。
昔話をしない
強制しない
昼に言いにくい話をしない
夜の飲み会の例外はお祝い。仕事で成功したり昇格した際は盛大にお祝いするといい。
依頼をした後のフォロー3つ。
フィードバック(なるべく具体的に)
感謝(フィードバックとセットで行う)
評価(冷静に、客観的に、フェアに)
ブレない評価をすることで、メンバーの次からのパフォーマンスに良い影響を及ぼす。
フィードバック、感謝、評価は依頼の最後の締めくくり。忘れずに行うこと。
第4章 時代に合った任せ方
Z世代が会社や仕事に求めること。
成長欲求
存在意義
話をしっかり聞いてもらいたい
頻繁な承認
多様性の尊重 など
これからの時代のリーダーとして推奨されているのが奉仕型といわれるサーバントリーダーシップ。メンバーを主役と捉えて、個々の力を強化しながら組織の成果を最大化していくタイプ。
多様性のある組織に理想とされているリーダーシップ像は包括型と呼ばれるインクルーシブリーダーシップ。一人ひとりの自主性を重んじて、点ではなく面で組織が拡大成長していくのが特徴。
優秀なリーダーほど、無駄な作業や過労につながる仕事を減らす努力をする。
時には仕事を受けないことも重要。次につながる断り方のポイント3つ。
辞退する具体的理由を入れる
素早く返事する
最後に「またお声がけください」と入れる
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