【相談】「羨ましい」を執筆ガソリンにコンバート！どうせなら頑張る方向にGOGOアクセル
※公開日未定の有料記事で解説しようと思っている内容を先行公開的に出して回答します。一部掲載OR転記予定です
■相談
お嬢様、ご機嫌よう。
最近お嬢様のnoteに出会った者ですわ。
小説二次創作者に特化した内容のTips／講座は今まで見たことがなかったので、本当にありがたく拝読していますわ…！
さて、質問というか相談なのですが…
「どうしてもえちえち小説を軽く見てしまう自分がいる」
ということですわ。
最近、わたくしは最高の推しカプに出会い、毎週のようにXやpixivに二次創作小説を投稿していますの。
継続的に投稿していくうちに、わたくしの書くものを好きと言ってくださるお嬢様方も現れて、毎日ﾊﾋﾟﾊﾋﾟ…のはずだったのですわ。
コンプレックスを刺激する、新たな神が現れるまでは…。
わたくしの得意ジャンルは、いわゆる、いちゃらぶハッピーえちえち小説ですわ。
ストーリー展開は平凡なものの、セリフ回しや感情描写でお嬢様たちをぎゅんぎゅんさせるのが得意だと自負していますわ。
投稿すると、みなさまに「攻めちゃんも受けちゃんもえっちでかわいくて最高！幸せ！」と喜んでいただけますの。
一方、新たな神はえちえちはほぼゼロ、ストーリー展開で読ませるタイプですわ。
神の小説の感想には「こんなＡ×Ｂ読んだことない」「泣きすぎて頭が痛くなった」「何度も読み返した」「これがＡ×Ｂの聖典」という言葉が並んでいますの。
それを見るたびに、わたくしの小説には人の心を動かす力がない…と悔しすぎてハンカチを噛みしめて泣いていますわ…。
わかっていますの。インスタントに摂取できる萌えと、頭を殴られるような衝撃を与えてくれる萌え、どちらも世界に必要な存在ですわね。
けれど、それでもこんなにショックを受けてしまうのは、きっとわたくしがえちえち小説を軽く見ているからなのでしょう…。
心のどこかで「所詮えちえち小説はえちえち小説」「えちえちがなくても評価される小説こそがいい小説」「えちえちしか評価されないわたくしにはその程度の才能しかない」と思ってしまっていますわ…。
コンプレックスを解消するために、ストーリーの構成力はこれから磨いていくとして、この心の底にある偏見は、どう解消したらいいのでしょう…。
これから、推しカプのえちえち新刊を錬成しなければならないのに…！
お嬢様、お知恵をお貸しいただけたら嬉しいですわ。
お忙しい中、長文を読んでいただき、ありがとうございました。
嬉しいお言葉、お心遣いまでありがとうございますワ❣
素晴らしい作品をすでに作っていることは自明だけど、輝いてる人と比べて悲しくなってしまったんですのね💦わかります、インターネット・ハグをどうぞ！
◎「下に見る」の自覚しづらい不健康さ
う〜ん、そうですね。心情を深く理解するには長時間お話しないといけないので、これからする話はある程度のあてずっぽう、かつ人によって意見が別れるので、見当違いなら無視してネ。
この状況、試しにお仕事にたとえてみましょうか。
【たとえば】
後から来た中途の方が、留学経験があって英語ペラペラ、プレゼンも面白く、海外の会社含めてバンバン案件を取っていてみんなから「すごい」「神」と褒められている。
このとき、自分が平均的ジャポネーゼな社員だったとして、「自分を下げる」方向性ならどんなことを思うでしょう？
「私なんか留学経験がなくて、英語はとても喋れない」
「私はどうせ、面白い話ができない人間だ」
「私ってなんてダメなんだろう」
…………チョット待って!!自分を下げて幸せになれるカナ⁉️⁉️⁉️
ソーベリーバッド難しいですよネ😭😭😭
今の自分を、自分がやってきたことを、もっと大事にしてあげて〜〜〜！！！！
誰もがつい陥りがちな自己嫌悪、気持ちはわかるけどほどほどにしましょう！！
ちなみに、「自分をそのままに、羨ましい相手を貶める」ルサンチマンというダークサイドに堕ちると、こうなってしまいます。
「留学経験なんて大したことないでルサ〜」
「おしゃべりが鼻につくルサ〜」
「あんなやつ大したことないでルサ〜」
これは非常にまずいッ…！まずいですよ！
自分の心を守るための防衛機制の一つなんで心理的には仕方ないのですが、それでも自覚したら→やめるをできるようになりましょう。
（メッセジお嬢様はダークサイドに堕ちてなくてすばらしいです！）
上記二つ、攻撃の矛先が自分に行くか他人に行くかで、どっちもよくないんですよね。
ではどうするか。待った!! 異議あり!!発想を……逆転!!させるのです。
◎相手を上に、「羨ましい」を自覚してみる
上下は相対的な価値観なので、自分を下げるのではなく、相手を上に！！
くお〜!! ぶつかる〜!! ここでアクセル全開、インド人を右に!
相手を認め、きちんと上に見た場合、こうなります。
「留学経験があってすごい」
「面白い話ができてすごい」
「この人はすごい人だ」
さて、これは「私のモノをとらないでッ!!」のジェラシーではなく、「私の持ってないものを持っていて羨ましい」のエンヴィーに分類されます。（有料記事で詳細解説予定）
そしてなんと、コレの何がうれしいかというと、エンヴィーはポジティブなエネルギーに転用可能ということなんですネ！
つまり、「羨望」をポジティブなエネルギーに変換すると、
「今から留学は無理だけど、英会話の勉強はできる」
「面白い話……は時間をかけて努力するとして、せめて今できることとして『面白く聞く』聞き手として会話を盛り上げよう」
「私も頑張ろう」
になります。HappyWorld……
どうせ同じ時間、同じエネルギーなら、得な方に回しませんか？
◎騙されたと思ってやってみよう
さて、創作に話を戻しましょう。
はっきり「羨ましい！」とは思っていなくても、比べて凹んでしまったことは事実なので、たぶん自覚していないところで感情が欲しがっているんですよね。
演技が入った無理矢理でもいいので、「うらやまし〜〜！！いいないいな！！！！」と部屋で声に出して暴れてみましょう。
感情を作るのです！オーバーに！！！！演技派女優！！！！
感情に蓋をしていると次のステージにいけないので、フリでもいいのでうおおおお羨ましいんだああああ！！と言い聞かせましょう。
そして次！認めると、少し冷静になれます。
で、「泣いた」「神」みたいな言葉が本当にほしいかいらないか分析してみましょう。
ここでは「ほしい」として、「無茶なほしい」と「可能性があるほしい」があります。
たとえばわたくしは石油王が羨ましいけど、これは可能性がない「無茶なほしい」です。なので、羨ましくはあるけれど「まあ仕方ないか、石油掘ろうとしたこともないし」で簡単に諦められます。
創作でも、たとえば「泣いた」という言葉に関しては、「しょうがないか、泣かせるのが目的の作品、１個も作ってないし」と諦められることもあるでしょう。
モノによってリアクションの言葉の傾向が変わるのは当たり前ですしね。
こじれやすいのは「可能性があるほしい」。
たとえば「ファンです」みたいな言葉について、「我にもファンがつくポテンシャルあるやろがい！！」と感情が思っていたら発動してしまいます。
これは、理性でなく感情なのがポイントですネ。
認めたくなくても、合理的でなくても、客観的でなくても、相手との共通点しだいで起動してしまいます。
「同じジャンルだから」や「同い年だから」という、薄い共通点ひとつですら。望むと望まざるとにかかわらず。
難しくはありますが、しかし感情が「ワイにもワンチャンあるやろ」と判断しているので、いっそのことやってみるのはどうでしょう？
要は、（正しい）嫉妬が起こるのは、可能性があるときだけなんです。だから、その可能性をつかめばもっともっと成長できる！！
上に見てしまったのは、泣かせるストーリーなんですね。
泣きもの？うんうん……書けますよ！できるできる！
えちえち話が書けるなら、絶対書けます！！！！大丈〜〜〜夫！！基礎はもう身についてる！！
「泣かせる」は前振りと伏線の積み重ねで、ある程度型があるので勉強可能！再現できる！！
わたくしも、短編えちえち書き専門から、長編も書くようになった一人です。書けます！！
他者反応は水物なので、予想はできないけど……「完成作品を作る」に絞ると、比較的短時間でできそうなのは、シリアス気味の切ない中編ですね。
すれ違いとか、一旦別れるとか、別れてる状態から始めるとか、記憶喪失とか、死別からの転生とか。
メッセジお嬢様の武器は？えちえちですね。これはもちろんストロング最高ポイントなので、捨てる必要はありません。
人気のある泣ける話と、これまた人気があるえちえち描写。
両方兼ね備えたら……ビッグバンですヨ〜〜〜〜！！！！
ハッピーなえちえち単体でも嬉しいのに、「シリアス気味の泣ける話の後のご褒美ハッピーえちえち」だと、相乗効果でバンバンババンビッグビッグビッグビッグバン。
宣伝になってしまいますが、長編用のオジョ式プロットテンプレでも、メイン部のイベントを1,2個にしたら中編にも使えます。（全体的なスケール、尺は抑えめにする）
また、閲覧側の心理として、普段ハッピー一万字の方がいきなりシリアス風味の五万字アップ！とかも「どうした！？」と目を引きやすいので、いちばん見られるタイミングで異なる芸風の作品をブチかますのですワ〜〜！！でっけえ花火をどどんぱです！！
で、そこまで一生懸命に執筆していくうちに、相手のことはあまり気にならなくなります。忙しいと、よそを見る余裕もなくなりますからね。
完成したら……しなくてもいいけど、現状維持のまま自分を卑下しているときよりずっとずっと、頑張った自分のことを好きになれますヨ❣
数あるタイプの中でも熱血タイプ向け、オジョ式・ガソリンコンバート法の紹介でした。
人によって意見が別れる話ではありますが、何かしら参考なりますように！
楽しい創作活を応援してますワ〜❣❣
■分かりみいただきました
文面非公開希望で、立場は違えど「神」に向けられたオーバーな言葉を見て、同じ気持ちを経験したお嬢様から「わかる～～！」のおたよりいただきました。ありがとうございます！
今回の相談おたよりは「無理筋ではなさそう」「日常生活に響くほど深刻ではなさそう」なので、「羨まし～～！」と声に出して認める熱血行動策で回答しました。
ただわかりみおたよりで軽く示唆してもらったように、色々な状況、色々な場合があって、ときには「カウンセリングや自分の心を深堀りする時間」が必要なときもありますネ。
もし日常的に自分を卑下してしまってつらい思いをしているのなら、たしかにプロの手を借りることも重要……！
おたよりの趣旨はあたたかな感想と応援でしたが、そちらの視点もありがとうございました！！
■お返事いただきました
ペチカお嬢様、ご機嫌よう。
先日、神の作品に嫉妬してしまうという相談をお送りした、ハピハピえちえち書きお嬢様ですわ。
noteのお記事、拝読いたしました。
相談を取り上げてくださり、ありがとうございますわ…！
そして、的確なアドバイスも…！
お嬢様は、わたくしがダークサイドに堕ちていないと褒めてくださったのですけれど、実はめちゃくちゃ堕ちていましたわ…！
神の作品の些細な文法ミスや、解釈違いを心の中であげつらっては、「神とか言われてるけど大したことないでルサ～」とやっちまっておりましたわ…！
お嬢様のアドバイスどおり、まずは「羨ましい！」の気持ちを認めてみたところ、本当は自分も重厚なストーリーや泣きものを書いてみたかったのだと気づけましたわ！
それまでは、ルサンチマンのせいで「別にわたくしは神のような小説が書きたいわけじゃないのに、なぜモヤモヤするのかしら…？」→「本当は心の底で、自分の書くものが嫌いだから…？」と勘違いしておりましたわ！
（それでお送りした相談の主題が「えちえち小説を見下してしまう…」になっていたのですわ…。）
お嬢様に「えちえち話が書けるなら絶対に泣かせるストーリーも書ける」と言っていただけたこと、強い自信になりましたわ！
わたくしは自分の書くものがだ～いすきなのですけれど、自分の書く最高の推しカプハピハピえちえちが、お嬢様の仰るような「シリアス気味の泣ける話の後のご褒美ハッピーえちえち」として出てきたら…
ハァ、想像だけで興奮してきましたわ…！
お嬢様の長編小説書き方講座を参考に、執筆活動がんばりますわね！
相談をお送りした時点では、まだ講座を拝読していなかったのですけれど、のっけから面白すぎて最高ですわ…！
さらに今まで読んできた創作講座と比べて、「なにをすればいいのか」がはっきり書かれているので、このとおりにすれば絶対に自分でも長編が書けそうだ！というやる気に繋がっていますわ！
ご回答、本当にありがとうございました！へんふよですわ～！
（もちろん、ご返信いただけても喜びますわ！お嬢様のよろしいようになさってくださいまし！）
嬉しいお返事、ありがとうございました！
早速やっていただいたのですネ！
そして…………「気づき」があったとのことで、ハワワ～～！！素晴らしい心意気ですネ！
自分の暗い感情を見つめるのってとてもしんどいことで、だから心は無意識に回避するんです。そこを素直に、しかも公開前提の場で打ち明けてくださるなんて、とっても勇気がいることだと思うんです。
傷ついたプライドをどう埋めるかの収支の取り方として、誰の心にも「ドビーは悪い子」「たいしたことないでルサ」が備わっているので、あって大丈夫！みんな同じ！そっちが当たり前！
ただ、その無意識バリアに気づいて破ったとき、他のひとより一歩先に進める、リードできるので……アドなんですよね。（ケースバイケースではありますが）
内省おつかれさまです！がんばりましたネ！
＞まずは「羨ましい！」の気持ちを認めてみたところ、本当は自分も重厚なストーリーや泣きものを書いてみたかったのだと気づけましたわ！
えらい！
これ、本当に興味ゼロの分野だったら、あんまり感情は揺れないんです。
誉め言葉や持ち上げれられることへの羨ましさはあっても、でも、興味がない分野の偉業であったなら「ふーん、よくわかんないけどすごいみたいだね」でだいたい終わるので。
感情が揺れるということは、理屈を超えて感情が欲しがっている証なんですよね。
基礎はすべて身についてるので、後は欲して、行動に移すだけ！
エンタメ長編講座も見てくださってありがとうございますワ～～！！
新しい挑戦を楽しんで、ぜひぜひ、ずっと自分の書くものがだ～いすきなままでいてくださいネ！
応援してますワ～～！！
石油王の方へ 役に立ったらお紅茶花伝１本分のおサポートをお願いします。だいじに執筆に使わせていただきます！