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インスタントフィクション【どうでもいい夜の話】


夜歩いてコンビニへ向こうてたんです。

周りほんまに暗くて、普段コンタクトなんですけ
ど、僕とり目で、電灯あってもなかなか見えんのですよ。

出たらめまいもしてきて、たどり着くんかな思いながら、空にちらちら見える光と、心地よく僕をかわして通り過ぎていく秋の風が、なんか酒に酔ったような気にさせてくれたんですよ。


帰りも同じ道を帰ったんです。


皆さんも映画とかで見ませんか?

周りは暗いけど目的地だけ輝いてて、歩けど歩けど一向にたどり着かない、みたいな場面。



ほんまにそれやったんです。

見慣れた同じ道なのに、足一歩ずつ出してんのに、全然目的地が近づいてこんのです。

怖くなって必死に足元だけみておそらく一歩ずつ歩いてたら、急に家の前やったんです。


これがめまいのせいか、かけてた眼鏡がずれてたせいか、ほんまに酒に酔ってたんか、僕の行き過ぎた空想に過ぎないのか、僕にはわからないので、これから確かめに行きます。おやすみなさい。




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