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資源急回復で海に溢れんばかりのクロマグロ①沿岸漁業者による放流の記録1906枚
青森県から行政文書一部開示決定通知書が届きました。令和4年度(2022年度)まで直近5年以内の沿岸漁業者による太平洋クロマグロの放流状況を記載した行政文書の情報公開を請求していたのです。
開示されるのは7つの文書で、合計枚数は1906枚でした。定置網漁業によるクロマグロ放流の記録は令和元年度(2019年度)から4年分、漁船漁業による記録は令和2年度(2020年度)から3年分ということです。
漁協名や漁船・定置網名は個人情報保護等のために開示されませんが、一度は針にかかったり、網に入ったクロマグロを海に逃がす放流の日時や数量が記録された貴重な資料なので、受け取る手続きを進めます。1枚10円の複写費用と郵送代で費用はざっと2万円かかります。
なぜ、放流するのか?
それは、漁業者の漁獲量が制限されているからです。目的はマグロ資源を増やしていくことにありますが、想定以上に速いペースで資源回復がすすんでいて、放流の負担がズシリと重くなっています。
そこで水産庁は想定以上にとれるクロマグロを逃がす沿岸の漁業者に補助金を出す仕組みを作っています。「混獲回避取り組み支援事業」です。支援を受けるには実績を示す必要があるので、漁業者は放流の実績を日々記録して、県庁に提出しているのです。
放流するほど、クロマグロが増えていることを消費者の多くは知らないようです。しかし、漁獲量より放流量のほうが多い地域だってあるのです。そうした実情とそこに横たわる問題点、漁業者の苦悩を少しずつ紹介していきます。
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