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公益社団法人Civic force代表理事を辞任していた大西健丞氏

 朗報でしょうか?とりあえず評価しましょう。
「非営利」の看板のもと離島の観光事業や保護犬まで、まるでビジネスのように幅広く経営しているNPO法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ、広島県神石高原町)代表理事の大西健丞(けんすけ)氏が、公益社団法人Civic Force(シビックフォース、東京都渋谷区)の代表理事をとうとう退任したようです。

 ホームページで確認すると理事職も退任しています。この法人ではただ一人の常勤理事として内閣府に報告していました。それなりの役員報酬・給料も受け取っていたはずです。居住地は広島県神石高原町という山の中ですから内閣府の報告書式に従えば「週3日以上」東京の事務所に出勤するのはさぞかし大変だったことでしょう。ヘリコプターを使いたい気持ちはよくわかります。

 内閣府の公益法人データベースで調べたところ、今年8月7日に大西健丞代表理事が辞任していました。写真の中段をご覧ください。そしてさらに9月4日に今度は理事交代があり阪本雄一郎氏(佐賀大高度救命救急センター長)が理事になりました。写真の上段です。最下段はそれ以前の大西健丞体制です。



 今年8月期決算期末を挟んで2度も社員総会を開いて役員人事を行っているのです。2020年度事業報告や収支決算を承認する総会前に急いで決める事情があったようです。
 この公益社団法人Civic Forceは2009年に投資家村上世彰氏の協力を得て大西健丞氏が設立した法人です。代表理事交代の理由について、大西健丞氏から詳しい説明を聞いてみたいものですね。
 大西氏が辞任した8月7日は、偶然ですが私が大西健丞氏の後見人ともいうべき後援者の村上世彰氏への取材結果をnoteに紹介した当日です。

「10年の緊急支援の経験を次の10年へつなぎます。皆様のお力をお借りしながら、このバトンをしっかり引き継ぎ発展させていきたいと思います」

 シビックフォースの新しい代表理事の挨拶がホームページに紹介されています。

 事務局長だった根木(前田)佳織氏が兼務のまま代表理事に就任しました。大西健丞氏の忠実な部下ですから、シビックフォースが公共目的に使うべきお金を資金繰りが厳しいPWJに融通しているこの2年間の不可解な状況も変わらないのではないかと思います。
 根木氏はA-PADジャパン事務局長として佐賀市に住んでいて、東京の公益社団法人の事務局長に加えて代表理事まで務めるというのですからいったいどんな働き方、給料の払われ方になっているのでしょう。大西健丞前代表理事の勤務実態を含めて積極的な情報公開を期待します。
 ピースウィンズ・ジャパンによる2016年春の「殺処分対象の犬を全頭引き取る」という宣言など、目立つことが好きな大西健丞・純子夫妻ですが、2019年にその公約を放棄した件など不都合なときには沈黙する傾向にあるようです。
 シビックフォースはPWJやPWJ別働隊のようなNPO法人アジアパシフィックアライアンス・ジャパン(A-PADジャパン、佐賀市、大西健丞代表理事)と、空飛ぶ捜索医療団ARROWSなる活動を立ち上げています。
 ARROWSは、活動資金をPWJなどのふるさと納税や国のODA資金をあてにしていると思われます。大西健丞氏が関わる法人の特徴は、関係のある法人や個人、いわば内輪でお金をぐるぐる回していて、お金の使われ方や相互の役割分担、実績など詳しいことを掴むのは一般の人にはかなり難しい点です。
 外務省や総務省は、こうした団体に対して、一段とくわしい情報公開をさせるべきです。今後は特に外務省の関わりに注目しましょう。税金であるODA資金を安易に提供しないで欲しいと思います。

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