潜りたい人(西寄りのアジア編)
洞窟・トンネルといった、なにか潜るタイプの観光地は、なぜか自分の冒険心を強烈に刺激します。
じゃあ、具体的にどんなところへ行ったっけ?という「まとめ」をしたくなったのです。副産物として誰かの次の目的地になったら幸いです。
山壁の洞窟教会(Sümela Monastery…トルコ)2024
トラブソン(トルコの北東)にあるスメラ修道院。4世紀のローマ時代に端を発し、今は教会の機能はありません。
山肌に張り付くように建てられた修道院で、暫定世界遺産となっているようです。
教会の壁を埋め尽くす緻密な絵画に圧倒されますが、また洞窟内部のフレスコ画も迫力があります。天井を見上げると、「あ、目が合いましたね」と言ってしまう程の巨大なキリストの見開いた目とぶつかります。落書き多かったり、顔を傷つけられた絵が多いのが残念なところですが、それもこの教会が辿ってきた歴史と思えば味があると言えるかな???
近くの村からタクシーで到着。運転手は「皆一時間で帰ってくるよ!」と言っていましたが、私には90分でも足りなかったです。
岩窟教会(Kızlar Manastırı…トルコ)2024
トラブソン市内と黒海を一望できる高い場所にあるのが、クズラル修道院。ビザンツ帝国やトレビゾンド帝国の遺構になります。
キリスト教が迫害された時代に岩の中に教会が作られ、トレビゾンド帝国時にその周囲が拡張されていきました。洞窟内にはフレスコ画の跡がほんの少し残っていますが、状態は悪いです。
地下都市(Kaymaklı Yer Altı Şehri、Derinkuyu Yeraltı Şehri…トルコ)2024
カッパドキアにある地下洞窟で、キリスト教徒が利用し、隠れ住んでいました。カイマルクとデリンクユを両方訪問しました。
デリンクユは深く、人ひとりしか通れない細長い通路を通っていきます。
丸い石の扉がちゃんと立てて置いてあり、当時の防衛の様子がわかります。また、広い空間があり教会となっているのが特徴です。
カイマクルは、道順がありますが、横道があちこちにあり、自分の思い思いに進むことができます。あ、この道はここに繋がっている、と高低差や、思わぬところに部屋があったりとすごく楽しく冒険できます。細い道もありますが、横道が多いので人で詰まることはありませんでした。迷子になり出れなくなったら、とりあえず矢印を探せば出入口に戻れます。
どちらも懐中電灯がないと真っ暗な場所がありますが、カイマクルの方が明りが多かったです。個人的にはデリンクユをツアーで、カイマクルを個人で行くことをお勧めしたいです。
階段井戸(Agrasen ki Baoli….インド)2018
ニューデリーにあるアグラーセンの階段井戸は、どんどん下がった先が、深い深い井戸につながっています。網がないので、うっかりしたら落ちますのでご注意を。カップルが凄く多かった気がします。
インドのどの階段井戸もそうですが、まるで神殿のようです。
ラジャスタン地方にあるチャンドバオリの井戸は上から見るだけになってしまったので、ここは小規模ながらも下まで降りれるのは嬉しかったです。
喘息治療施設(Duzdagh…アゼルバイジャン)2017
ドゥズダ理学療法センターはアゼルバイジャンの飛び地、ナヒチェバンにある岩塩の洞窟で、医療機関です。このページの表題もここの写真です。
通路にカフェらしきもの、治療のための家、休憩用のいすなど、実際に人が喘息の治療のために療養・滞在しています。
独特な匂いがしますが、次第に慣れていきます。
澄んだような、スッキリとした空気に呼吸が楽になる感覚も体験できます。
陽の光を求めてか、出入り口の建物にたくさん人が飲み食いしていました。
ご厚意で一般公開していない患者さんの生活地区を覗かせて頂きました。
TVゲームにあるような地下の町とか神殿とかがそのまま出てきたような世界です。岩塩の壁や木の飾り板で仕切りで個々の部屋が形成されています。
治療院なので、静謐さを大事にされていました。
番外:洞窟のお部屋(Goreme….トルコ)2024
ギョレメにある、とある宿泊場所。
もっと洞窟感があって、高級感があるホテルは、それはもう一泊何万とするので、とても手がでません。
ここはオーナーの祖父が使用していた家を改築して作られた場所で、もともとは家畜用の空間でした。ギョレメ国立公園の近くで、実際に馬などの家畜小屋として使われている民家を見ることができます。
綺麗に削れていますが、簡単に削れてしまう地質なので、普通に砂もちょっと落ちてきます。洗面台に置いていた歯磨き粉チューブに砂が一夜で粉っぽくなった。積もるほどではありません。