速く振ると遅く振る
小学生の低学年の子に、大人のラケットでプレッシャーボール(一般的な硬いボール)で、ショートラリーをやらせている場面をよく見かけます。
個人的にその練習をオススメしません。
その理由は大きく2つです。
①「勝手に振られる感覚」じゃなく「振る感覚」が身につきやすい
②能動的な表現力が身につきにくい
詳しく説明します。
①「勝手に振られる感覚」じゃなく「振る感覚」が身につきやすい
速く振ると、遅く振る、は感覚的にも、身体の使い方も、使われる筋肉も違います。
速く振るというには、ラケットが勝手に振られる感覚。
遅く振るというのは、ラケットのスイングスピードを抑えるので、腕で振る感覚(制御)になりやすいです。
当然、感覚としてどちらも必要なんですが…
ジュニア時代には、スイングスピードを抑えてコントロールではなく、振り切った中でボールをコントロールする方がいいと思います。
遅く振る打ち方から、速く振る打ち方に移行する時は、打ち方に、ぎこちなさが残ることが多いんですが…
速く振る打ち方から、遅く振る打ち方にするのはぎこちなさが残らない…
コーチングをしていて、そういう傾向を感じました。
海外の男子プロでは、ショートラリーをやらない選手がほとんどんで、遅く打ちたい時は、回転量を増やして(振り切った状態で)ボールスピードをコントロールするのが基本だったりします。
※逆に女子のプロ選手はショートラリーをやる選手が多いそうです。回転でボールスピードをコントロールするより、スイングスピードの強弱で、ボールスピードをコントロールする選手が多いからじゃないかと考えています。
②能動的な表現力が身につきにくい
重いラケットに、跳ねるボール、だと返すのがいっぱいいっぱいになってしまい、自分からボールをコントロールして能動的に展開するのは、かなり難しいです。
しかもショートラリーという限られたスペースのラリーをさせてしまうと、打ち方も縮こまったフォームになり、力を制御しようと、手打ちになりやすいです。
ならどうすればいいか…
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