性別を決めれない少女たちと戦争の物語 アニメ『Simoun』感想
あらすじ
戦争ものとしてのSimoun
戦争ものとしての側面も結構しっかりしており、西田亜沙子のキャラクターデザインのかわいらしい女の子の表情が曇り、次々死んでいくのは非常につらい。それでも生きるため、自分の尊厳を守るため、戦うしかない。なので、少女たちは自分の未来も性別も決めれずにいる。
百合ものとしてのSimoun
戦争の最中でさらに自国は劣勢ということで、、未来に希望が持たない少女たちが一ヶ所に集められ、集団生活を強いられるのだが、その異常な状況のせいか、だんだん互いに共依存的になっていく。共依存なのか恋愛なのか区別のつかないようなシーンが展開される。
一見したら仲睦まじい光景に見えるが、作品全体を考えると苦しくなる。関係性百合アニメ好きにはおすすめ。
女性をめぐる社会を描く作品としてのSimoun
ある意味で女性が社会に出て、働くというのは男性になることかもしれない。作品中でも、仕事に有利という理由で性別を男性にしようという会話が結構出てくる。歴史を考えるとだいぶマシになったが、やはり女性にとって会社などの社会は男性の社会であるというメタファーのように見える。でも、金銭を稼ぐためだけに男性になりたいというのは悲しいことのような気がする。ということで、ただ今起きている戦争に身を投じることで、性別を決めない少女も出てくる。
トランスジェンダーの問題
はじめ女性として生まれながら、のちに性別を決められる世界のお話ですが、かなり序盤である少女が男性になると性別を決める儀式を行ったのに、男性になった直後泣き崩れるというシーンが衝撃的で忘れられません。2023年12月現在シムーンがすごく現実的で、女性に見える社会が男性とは違うように思えたのです。性転換して男性になった女性は本当に後悔しないのか、逆に女性になった男性も後悔しないのでしょうか?
今おすすめしたい
dアニメでの視聴期限が今月いっぱいなので、ぜひ本記事読んで興味持った方は急いでみてください
と以前書いたのですが以下もおすすめです。
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