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終○手記 #2

出発点 朝方から天気は冴えなかった。 なにぶん、明日で産まれて26年だ。流石に季節への諦めはついている。 令和6年6/24である本日は、 前例に漏れず見事に曇天の空だった。 運がないなと嘆く事も刹那、既に前日準備済みの荷物へと 洗面用具やら充電器を突っ込み家を出た。 何をやっても集中出来ず、上の空だった この一,ニ週間を考えれば、 毎朝服用する持病の薬も忘れず鞄に詰める事ができていたのは上出来だ。 雲掛かっているのは今のところ この世界だけらしい。 手元の端末では友人か

    • 終○手記 #1

      計画背景 心から言えることは “生きていて良かった” という事だろう かねてより計画していた某県の山海旅行は至極順調に遂行されていた。 前日までは決めかねていたことがいくつかあるが、 その一つが交通手段だ。 なにぶん行き当たりばったりな性分と、情動で刹那を計画する性格だ。 互いの考えは山岳の水蒸気のように、曖昧に重なっていた。 直前になって、自家用の軽自動車で臨んだ方が コスパがいいことに気がついた。 恥を抑えて、計画の初動を浮ついた雲から固めていった。 浮ついてい

    終○手記 #2