60歳で整形しましたが何か? その1
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整形を決意した一言
半年前、彼氏と旅行に出かけました。箱根登山鉄道に乗り、“風祭”という駅に降り立ちました。久しぶりに会う姉と合流し、バイキングを楽しみました。姉が席をはずしていたその時です。
「なんか目付き悪いね。すごく意地悪に見えるよ」
毎日ラブラブの彼氏にそう言われたのです。ショックで倒れそうになりました。だって私が意地悪な性格ではないと誰よりも知っている彼氏から言われたんですから。
毎日、鏡を見ていますから、加齢によりまぶたが下がってきたのは気が付いていました。目の下のたるみも、シミだらけの肌も、白髪が目立って来たことも、全部わかっていました。そう、私は女を捨ててしまっていたのです。
愛してくれる彼氏がいれば今さらおしゃれする必要もありません。美意識が低下していることに背を向けていたのです。
なんせ今年、還暦を迎えて孫が3人もできたのですから。
でも、彼氏の一言にはひどく傷つきました。私の中の美意識が少し目を覚ましたのです。
半年後に実行するまで
実は私、25年前に埋没法という二重術を行っています。当時はまだ技術が発展していなかったのでしょう。半年もしないうちに元の一重に戻ってしまいました。アイテープと格闘する日々が続きました。
埋没法とはまぶたの裏側から糸で止める施術です。はずれてしまった糸は逃げ場を無くし、私のまぶたの中でいつもゴロゴロと暴れていました。時には痛みさえ感じて不快で仕方なかったのです。
私はいろんな美容外科のホームページやYouTubeで二重の整形について調べてみました。この25年の間に、なんと進歩したことでしょうか。大手の美容外科では大々的にCMを流し、それ以外の小さなところも数えきれないほどあることを知りました。
二重の手術についてだんだん知識がついて来ました。日本人に多い末広型と平行型の二種類があります。できれば目頭から目じりまで二重の平行型になりたいと思いました。若い頃に行った埋没法は安くて痛みも少ないとのことでしたが、私の年齢では無理なこともわかりました。まぶたをつまむとびよーんと伸びてしまうのです。全身麻酔をして全切開するしか道はないと悟りました。
二年前に人工股関節置換手術を行い、今年に入ってから両目の白内障の手術をしました。それらは病気なので仕方ありません。病気でもないのに手術をするなんてバカげている。やはり辞めよう。お金の無駄遣いだ……でも……と逡巡する日々が続きました。
息子のプッシュで決意する
そんな時、次男が遊びに来てくれました。あごひげを触りながらこう言うのです。
「今、美容外科で脱毛やってるんだ。子供が痛がるからきれいにしてこいって奥さんに言われて」
それはいつもテレビCMで見ている大手の美容外科でした。実は目のことで悩んでいることを話すと、
「紹介するから行っておいでよ。カウンセリング無料だからさ」
そう軽く言ってくれたのです。
「行く! 紹介して」
ということで突如、美容外科の門をくぐることになったのです。
まさか息子に後押しされて一歩を踏み出すなんて思ってもいませんでした。
その頃の私の目です。
確かに彼氏の言う通りの意地悪な目です。
さて、この目がどうなるでしょうか。次回はいよいよ美容整形外科の門をくぐり、カウンセリングを受けます。
その2へつづく