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ボールペン握手会

Spotifyで配信されているポッドキャストでよく聴いているラジオ番組がある。ライムスターの宇多丸さんがパーソナリティを務めている「アフター6ジャンクション2」という番組だ。映画・音楽・本・ゲームなどいろんなカルチャーのトピックを取り上げ、みんなでわちゃわちゃ深掘りしていくという内容。次に見る映画とかゲームの最新情報をキャッチできるし、曜日ごとに変わるアシスタントさんやゲストとの掛け合いが面白くて気に入っている。

そんな「アト6」には毎年恒例となっているお祭り企画が存在する。O気に入りKボールペンB総選挙、通称OKB48だ。いま日本のボールペン市場において”これ!”という48本をOKB総選挙管理委員会(なんだその委員会)が選抜し、WEB投票により選抜された48本のなかから日本の「筆箱のセンター」を決める、という遊び心と文房具愛の感じられるランキング企画です。

基本的に私はボールペンにあまりこだわりが無く、「とりあえずジェットストリームでいっかー」程度に考えているボールペン弱者なのですが、たまに新機軸のボールペンを使ってみたくなることもあり、その際はこの投票結果を参考にすることもありました。ついでに先日「本屋の歩き方」という記事を書いたら、おすすめのボールペンを教えてもらったこともあり、なんとなくボールペンづいてきたので、この際だから独自に握手会を開催して使い心地を比べてみようかな、と思った次第です。

ちなみに2024年のOKB48総選挙の結果は下記サイトから確認できるので気になる方はどーぞ。

意識しながら使ってみるとそれぞれのボールペンが持っている「個性」が見えてきて面白いなーと思う。書き心地が良い子もいれば、見た目が良い子もいる。今回はそういう個性の違いを適当に書き出してみましたので、ボールペンが好きな方も、何を買おうか迷っている方も、おとなもこどもも、おねーさんも、ひまつぶしに読んでみるといいあるよ。

三菱鉛筆『ジェットストリーム スタンダード』

ジェット機というなんのひねりもない落書き

まずはやはりこいつ。OKB48で13連覇を成し遂げている不動の王者。なめらかさ、安定感、クセのない完成された書き心地。字を書いていても、絵を描いていてもノンストレス。ジェットストリームがいいボールペンだということはわかっていましたが、比べて使ってみると改めてその良さを実感します。ちょっとやんちゃそうなデザインに対して、手堅く安心感を持って使えるギャップも愛される要因でしょうか。ただ、油性インクなせいもあってかダマになりやすいのが玉に瑕。私の持ち方とかにも問題あるのかもしれないけど。爽やかなのに熱くもなれるクラスのリーダー的ポジションといった感じの子です。


三菱鉛筆『ユニボール ワン F』

ボールです。ちなみに傘籤がすきなガンダムは『∀』

去年あたりから使ってる子。デザインに無駄が無くスタイリッシュな見た目が気に入っている。インクの出がいいのでペン先が細くても問題なく、書いた感触は「どっしり」という感じかな。ゴリゴリした感触はあまり好きではないのですが、それを補ってあまりあるくらい安定感があるのでメモとかするときに便利な印象。なんかこのボールペンで字を書くと一割増しで字が上手く書けるような気がするんだよなあ。シュッと書けるのよ、シュッと。私のなかのイメージは学級委員長タイプ。真面目で、任せた仕事をしっかりやってくれる信頼のおけるやつです。


パイロット『ジュース アップ』

ふつうの傘を描こうと思ったらビーチパラソルっぽくなった

なんか書きやすいなこれ。見た目のデザインもいいし好き。他のボールペンに比べてちょっと重みがあるから安っぽさがないのも特徴か。あと書いた文字の色合いが鮮やか。このパステルバイオレットは特にそう感じます。ゴリッとした感触ってちょっと苦手なのだけど、これに関してはむしろそれがクセになるような。持ちやすく手にフィットしてくるのもグッド。ノックした時のカチッと感もいいし、ジューシーですわ、このボールペン。初対面ではマイルドな印象なのに、意外と芯が強くって、会えば会うほどほど良さに気づくタイプのひと、じゃなくてペンな気がする。


ぺんてる『エナージェル インフリー』

スプーンを書き忘れた。かき氷ですきな味は宇治金時

インクの出が良い!軽く流すように書くだけでもちゃんとインクが出てくるので、文字がかすれるという心配が皆無。濃く書こうと力を入れる必要が無いし、紙に吸い付くような感触があるのも使っていて気持ちがいい! いいなこれ。いいじゃんこれ。今回初めて使ってみたけどかなり気に入りました。ターコイズブルーの色合いもきれい。店のなかには他にもいろんな色のペンがありましたし、カラーバリエーションが豊富なのはうれしいですね。なんだろ、普段は目立たないのに話してみるとめちゃくちゃ面白いやつだったみたいな。


ゼブラ『ブレン』

シマウマって噛んだものを絶対離さない習性があるらしいですよ

一時期愛用していたボールペン。見た目のシンプルさとちょい太目で持ちやすいのがいいのよ。「軸がブレない」という意味合いを込めて付けられた名前のとおり、軸が安定しており、ブレにくいため使いやすい。さらさら感や吸い付くような感触は低めな分、長時間使っていても手が疲れない(気がする)のも良い。頼りがいのあるやつです。温厚で実直な性格(?)をした、仲良くなったら長く付き合っていけるタイプの。


ゼブラ『サラサクリップ』

ドラえもんをいろんな角度から描けるようになりたい

さらさらしてる~。紙とペン先がしっとり馴染む感じがする~。たぶんこの子は友だちめっちゃ多いと思う。クセがなくて、すぐに輪の中に入れる親しみやすさがあるもん。急いで文字を書くときってどうしても字がかすんだりすることあるけど、この子に関してはそういうことも滅多にない。ジェットストリームと並んで有名なボールペンだし、愛用してる方が多いのもよくわかる。水性インクならではの透明感ある色合いも好き。ラクガキしたいときはこれだな。


無印良品『ゲルインキ』

「頭に葉っぱを乗せて化ける」ってどこから来たイメージなんだろ

無印良品らしい透明でシンプルなデザインがまず好印象。持ち心地は軽く、ボディがサラサラしてるのもいい。逆に言えばもっと重みがある方がすきな方には物足りないかも。グリップした時の感触がちゃんとある方がすき、という方も同様。うーん、もっと個性がある方が私は好きだな。


無印良品『こすって消せるボールペン』

宗像教授はカヌレが食べたいようです

消せるってのはメリットですね。ただちょっと薄い。いやだいぶ薄いかな。しかもかすれやすい。書き心地に面白みもないし、他のに比べてあまりテンションが上がりませんでした。カヌレ食べてえ。

あれ? そこまで興味無かったけどボールペンって楽しいのか?
なんかあれこれ使い心地を試しながら、その違いについて考えてみるの意外なほど面白かったぞ。絵描くのが楽しかったってのもありそうだけど、自分に合ったボールペンを真剣に探すのってわくわくするもんなんだなあ。今回は割とどこでも買える、メジャーなボールペンを中心に使ってみたのだけど、もっとマイナーな商品からお気に入りの子を探すというのも楽しそうな気がするな。

というわけでボールペン握手会でした。なんかボールペンのレビューとしては体裁をなしてない気がするけど、あくまでこれは私が独自に行った「握手会」なのでこれでいーのだ。



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