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【囲碁LG杯】世界棋戦決勝で反則負け

囲碁の世界棋戦であるLG杯棋王戦決勝で反則負けが発生しました。しかも反則を犯したのは中国の柯潔かけつ九段と聞き耳を疑いました。世界トップ棋士のひとりです。


柯潔九段の反則

中央日報によると反則内容は相手の石を取ったけど所定の場所に置かなかったことです。囲碁は相手の石を取るとアゲハマとして手元に保管します。試合が終わり互いの陣地の広さを数える時にアゲハマを相手の陣地に置いて削減するためです。

アタリの黒石をアゲハマとしてゲームから取り除きます

アゲハマの正しい置き場所

碁石が入っている入れ物を碁笥ごけと呼び、取り除いたアゲハマは碁笥のフタに入れなければなりません。

アゲハマの正しい置き場所

アゲハマの間違った置き場所

柯潔九段は碁笥のフタではなく、テーブルに直接置いてしまったようです。

テーブルに直接置いて反則負け

個人的な感想

中国と韓国では少しだけルールが異なり中国ではアゲハマの価値がありません。LG杯は韓国主催の大会で今回のようなトラブル事例があったため正式なルールとして「アゲハマは碁笥のフタに置く」ことを決めました。

柯潔九段は反則負けを宣言される前に同じ内容でペナルティを受けているので、反則負けはやむを得ないと思います(中国側は猛抗議したようですが…)。決勝の相手は韓国の棋士なので、韓国側からすればルールを制定した甲斐がありましたね。決勝は3番勝負で1勝1敗となり最終局に注目が集まります。

李下に冠を正さず

置く場所間違えただけじゃん!たったアゲハマ1つで?と思われる方もいますよね。ただトッププロだとアゲハマ1つで勝敗が変わることがあります。ヒカルの碁で佐為が自害したきっかけも相手がズルしてアゲハマを1つ増やしたことが元凶です。李下に冠を正さずりかにかんむりをたださずという諺もあるので、何事においても紛らわしいことはしないに限ります。

中韓どちらの棋士が優勝するか注目です。

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過祭 進碁
チップありがとうございます!微力ながら囲碁の普及に貢献したいと考えているので、棋書や囲碁の遠征に使用させて頂きます。他にも囲碁の記事を投稿しているので、読んで頂けると嬉しいです。