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ポケモンキッズと旅する 第42回 サーナイト|石川県金沢市

本記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。

第四十二回、金沢とサーナイトです。

雪化粧の兼六園です。

真っ白な雪に覆われた庭園の木々。

サーナイトを金沢に連れて来た理由として、シルエットというか、遠目に見たら体色が雪化粧の樹木のように見えたということで、雪の日本庭園に合うのではないかとキャラ選定しました。


では、時間軸的な流れからして、兼六園は一旦お預けして、金沢城の写真から。

そう言えば、戦国を舞台にしたシミュレーションゲームで、変な配置になっている勢力がありましたね...。

戦国時代シミュレーションゲームをプレイしていると、大阪と金沢という、地図上ではかなり離れた地域が、同じ勢力として描かれているんです。

その正体は、大阪の方は石山本願寺と、金沢の方は加賀一向一揆のことでした。

石山本願寺?そんな寺って現在も大阪にありましたっけ?

石山本願寺の跡地と言われる場所には現在、大阪城が築かれています。

一方、金沢では織田信長の命を受けた配下の佐久間盛政が、約百年の自治を築き上げたと言われる加賀一向一揆の拠点でもある尾山御坊を攻略し、跡地に金沢城が築かれることになりました。

大阪城が、かつて石山本願寺があったとされる地に築かれたように、金沢城もまた、加賀一向一揆の本拠地であった尾山御坊の跡地に建てられています。

同時期、前田利家は織田信長から能登国を与えられています。

本能寺の変の後、羽柴秀吉と柴田勝家の間で織田信長の後継者争いが勃発します。

その後継者争いの実戦である賤ヶ岳の戦いでは、佐久間盛政も前田利家も柴田勝家に味方しました。

佐久間盛政は最後まで降伏せず戦い抜いていきました。

一方、前田利家は羽柴秀吉に降伏しました。

その後、羽柴秀吉は前田利家に能登国に加える形で、金沢周辺なども加増して与えました。
こうして金沢城へ移った前田利家は加賀・能登・越中にまたがる大大名となり、金沢城は以後、前田家の居城として栄えることとなります。


そして兼六園、日本三名園の一つに数えられる名園です。

兼六園のシンボル的存在である徽軫灯籠(ことじとうろう)とともに。

日本三名園には具体的に何が該当するのかというと:
私が撮影した日本三名園の一覧を参考として表示しますと、

  1. 偕楽園 - 茨城県水戸市

  2. 兼六園 - 石川県金沢市

  3. 後楽園 - 岡山県岡山市

です。
いずれも江戸時代に各藩の藩主によって造られた大規模な回遊式庭園です。

そのうちの兼六園は、加賀藩5代藩主・前田綱紀が金沢城に面した傾斜地に別荘を建て、その周囲を庭園化したのが始まりでした。

以来、歴代藩主の手によって百数十年の歳月をかけて造営されてきました。

雪も積もっていることですし、雪に置いてアップで撮影した写真もあります。
雪化粧をした樹木を撮影した庭園の写真によく紛れています(違)

ナンテンも落ちていたので、近映。
指人形であるポケモンキッズを普段は遠近法を用いて大きく見せて撮影していますが、実際の大きさはこんな感じです。

兼六園の名は、中国の古典『洛陽名園記』に記された六つの優れた景観を兼ね備えていることに由来します。

「洛人云、園圃之勝、不能相兼者六
務宏大者少幽邃、人力勝者少蒼古、多水泉者艱眺望
兼此六者、惟湖園而已」

「洛陽の人が言うには、庭園の優れたところで、兼ねることができないのは6つ、
それは広大さ、静かで奥ゆかしさ、人の手、古き趣、水泉の妙、眺望の良さ、
これら6つを兼ねているのは、ただ洛陽の名園・湖園だけだ。」

ここ兼六園もこの6つの要素を兼ねよう、そんなネーミングなのですね。

雪吊りという人の手を加えた庭園なのに、自然のような古い趣が感じられます。

水を巧みに使う一方で、庭園内のほか借景(庭園の敷地外にある自然風景などを庭園の一部のように見せる技法)により、眺望の良さがあります。

中でも特筆すべきなのは、噴水です。

この噴水は、動力を用いずに自然の水圧だけで水を噴き上げる仕組みになっています。

これは「逆サイフォンの原理」を応用したものです。

兼六園の噴水よりも高い位置にある水源から水を引くことで、電気などの動力を使うことなく噴水が自噴できるようになっています。

緩やかな勾配で水を引き、その水圧を利用して高台の兼六園まで水を送り上げるという、このような点が人の手が加わっているのに古き趣がある、六つの要素を兼ねた庭なのでしょうか。


原寸大や未公開の写真は写真投稿サイトFlickrにございます。

Gardevoir in Kanazawa, Ishikawa 54 (Kanazawa Castle remains)

ここまでご覧いただきどうもありがとうございました。次回もお楽しみに。