ポケモンキッズと旅する 第31回 ピチュー|東京都府中市
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ポケモンキッズと旅する第三十一回、ピチューと府中です。
まず、東京都府中市は、かつて武蔵国の国府が置かれていたことに由来します。
国府とは、奈良時代から平安時代にかけて、各令制国における行政の中心地として設置された場所です。
現代で言う、県庁所在地みたいな。
過去の投稿で言及した例も交えると、山口県防府市は周防 + 国府、静岡市の旧称・駿府は駿河 + 国府に由来することなどが挙げられます。
同様に考えるなら、現代の東京都や埼玉県の場所はかつて武蔵国だったので、同じノリで地名がつくとしたら武蔵 + 国府で武府?
語呂が悪いですね…。
そこでもう1つ、府中という言葉。
府中とは、国府が置かれた地域やその周辺を指す名称として使われることが多い言葉です。
東京都府中市の場合は、この国府の所在地「府中」の方が地名化したということですね。
大國魂神社は、この武蔵国の国府が置かれた跡地に位置しています。
ということで、府中でピチュー、これ以上の人選はあるでしょうか?!!
旅先で自分の写真を撮る代わりにポケモンキッズを被写体にするということを初めて思いついた際に、その後すぐ真っ先に思いついた組み合わせでした。
府中にピチューの写真を撮りに行く、と。
さて、ここ大國魂神社を含む武蔵国府跡は立川崖線の端に位置しています。
立川崖線とは、多摩川が長い年月をかけて削り形成した河岸段丘の一部です。
河岸段丘は、段丘崖と呼ばれる急斜面を持ち、複数の段に分かれています。
具体的には、多摩川に平行する形で走る坂道のうち、多摩川に近い低い方から1段目を「立川崖線」と呼び、この端に大國魂神社が位置しています。
さらに、立川崖線より高い位置には2段目の「国分寺崖線」が広がっています。
国分寺崖線は、立川崖線よりも高い位置にあり、武蔵野台地の南端を形成しています。
立川崖線と国分寺崖線は、多摩川の浸食によって生まれた異なる高さの段丘を形成しています。
ここは下から1段目の段丘である立川崖線のすぐ上に位置しています。
この場所に武蔵国の国府が置かれたのは理にかなった必然ということなのでしょうか。
原寸大や未公開の写真は写真投稿サイトFlickrにございます。
ここまでご覧いただきどうもありがとうございました。
次回もお楽しみに。