ポケモンキッズと旅する 第35回 ムウマージ|島根県松江市 松江城
本記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。
松江城です。
ムウマージの濃紫の身体がよく合います。
なんか絶対に黒い城が合うと思ってキャラ選定しました。
松江城は現存12天守の一つです。
現存12天守とは、江戸時代やそれ以前に建設された天守閣が現代まで保存されている12の城のことです。
第30回、丸亀の回の再掲ですが、こちらは私が撮影した写真をまとめたもので、左上から順に
弘前城 - 青森県弘前市
丸岡城 - 福井県坂井市
松本城 - 長野県松本市
犬山城 - 愛知県犬山市
彦根城 - 滋賀県彦根市
姫路城 - 兵庫県姫路市
松江城 - 島根県松江市
備中松山城 - 岡山県高梁市
丸亀城 - 香川県丸亀市
松山城 - 愛媛県松山市
宇和島城 - 愛媛県宇和島市
高知城 - 高知県高知市
です。
松江城は、江戸時代初期に出雲国へやってきた堀尾家によって築かれはじめました。
関ヶ原の戦いで功のあった堀尾忠氏が出雲国・隠岐国を与えられ、この地に移ってきて月山富田城に入ります。
が、月山富田城は山城であったため守りには有利であるものの、日常には不便。
新たな城を築くことを考え始め、亀田山という現在の場所に目をつけました。
松江城は、亀田山という小高い丘の上に建てられています。
この丘は、周囲の平地から見ると目立つ存在です。
このことで、松江城は周囲の低地から見上げる形となり、威厳ある姿を示しています。
逆に、城の内部からは宍道湖や周辺の町並みを一望できる戦略的に優れた位置にあります。
そして、その宍道湖の水を引き込めばすぐに堀が作れるという利点も。
松江城は大橋川の北側に位置し、水運の要衝を押さえる形ともなっています。
天守は5層6階で、その黒を基調とした優美な姿から「千鳥城」の別名で呼ばれています。
その角ばった外観の理由として石落としがあり、攻撃に対する備えも万全です。
松江城の特徴の一つに、天守内の井戸があります。
これは現存天守では唯一の例で、城の防御力や実用性を重視した設計の表れといえるでしょう。
松江城の天守内に井戸があることは、戦略的に重要なことだといえるでしょう。
なぜならば、小高い丘に築かれた松江城は、周囲を見渡せる絶好の位置にありますが、同時に水の確保が課題となりかねません。
天守内に井戸があることで、この潜在的な弱点を見事に克服しています。
孫子の兵法「高いところに陣取る方が有利」に則っても、水が確保できなければ、泣いて馬謖を斬ることになりかねないからです。
※「泣いて馬謖を斬る」とは、中国の三国時代の有名な故事で、蜀の軍師・諸葛亮(孔明)が、愛弟子である馬謖を処断した出来事を指します。
蜀と魏が対峙した蜀の北伐「街亭の戦い」においてこのことが起こりました。
諸葛亮は、才能を高く評価していた馬謖を指揮官に任命しました。
しかし、「高いところに陣取る方が有利」と考えたのか馬謖の判断により、諸葛亮の指示を無視して、高地に陣を張るという戦術を取ります。
それにより高いところに陣取ったものの、水の確保ができずに魏軍に大敗を喫しました。
この失策により、諸葛亮は規律を守るために、涙ながらに馬謖を処断する決断を下します。
これはまた孫子の兵法「情緒によらず、法令はしっかり遵守されるものでなければならない」にもあるように、諸葛亮はたとえ愛弟子であっても、規律を維持するためには厳しい処分でも行わなければならないと考えたのでしょう。
松江城の天守内に井戸があることは、高いところにありながら水も確保できるという利点がある、そういう実利まで考えた立地ということであります。
原寸大や未公開の写真は写真投稿サイトFlickrにございます。
ここまでご覧いただきどうもありがとうございました。
次回もお楽しみに。